重複除外比

重複除外比は、重複除外格納域でのアーカイブのサイズと、重複除外しない格納域で占めるサイズとの比率を表します。

たとえば、2 台のコンピュータから内容が同じ 2 つのファイルをバックアップするとします。 各ファイルのサイズが 1 GB である場合、重複除外しない格納域のバックアップ サイズは約 2 GB ですが、重複除外格納域ではわずか 1 GB ほどです。 この場合、重複除外比は 2:1、つまり 50 % になります。

反対に、2 つのファイルの内容が異なる場合、重複除外しない格納域と重複除外格納域のバックアップ サイズは同じ(2 GB)になり、重複除外比は 1:1、つまり 100 % になります。

予想される比率

状況によっては重複除外比は非常に高くなりますが(前の例では、コンピュータ数が増えるに従い、比率は 3:1、4:1 のようになります)、一般的な環境での妥当な予想比率は 1.2:1 から 1.6:1 の間になります。

より現実的な例として、類似のディスクを備えた 2 台のコンピュータのファイルレベルまたはディスクレベルのバックアップを実行するとします。 どちらのコンピュータでも、両方のコンピュータに共通したファイルが、50 % のディスク領域(たとえば 1 GB)を占め、それぞれのコンピュータに固有のファイルが、残りの 50 %(残りの 1 GB)を占めます。

重複除外格納域では、この場合の最初のコンピュータのバックアック サイズは 2 GB になり、2 番目のバックアップ サイズは 1 GB になります。 重複除外しない格納域では、バックアップは合計で 4 GB を占めます。 この結果、重複除外比は 4:3、つまり約 1.33:1 になります。

同様に、3 台のコンピュータの場合、比率は 1.5:1 になり、4 台のコンピュータの場合は 1.6:1 になります。 このようなコンピュータがさらに多数同じ格納域にバックアップされると、比率は 2:1 に近づきます。 これは、20 TB ストレージ デバイスの代わりに 10 TB デバイスを購入するだけで済むこと意味します。

実際に減少する容量は、バックアップされるデータの種類、バックアップの間隔、バックアップの保持期間などさまざまな要因に影響されます。