スケジュールの詳細設定

バックアップ ポリシーで日単位、週単位、または月単位のスケジュールを設定するときに、次の詳細設定が使用できます。

[Wake-on-LAN を使用する]

この設定を有効にすると、Acronis Backup & Recovery 10 管理サーバーは、バックアップ、クリーンアップ、またはベリファイの開始がスケジュールされているときに、Wake-on-LAN (WOL)機能を使用してオフになっている登録済みのコンピュータを起動します。各コンピュータ上のバックアップ タスクの開始に遅延が指定されている場合(次の設定をご参照ください)、管理サーバーは、それらの遅延に従ってコンピュータを起動します。

この設定を使用する前に、登録されているコンピュータの Wake-on-LAN が有効になっていることを確認してください。コンピュータの BIOS(basic input/output system)の設定、ネットワーク アダプタの設定、およびオペレーティング システムの設定は、電源オフの状態からコンピュータを起動できるように設定する必要があります(S5 または G2 電源状態とも呼ばれます)。

[開始時間を時間枠内で割り振る]

この設定が有効になっている場合、登録されている各コンピュータ上のバックアップ タスクは、ポリシーで設定された開始時刻から特定の遅延時間が経過した後に開始されます。これにより、タスクの実際の開始時刻が特定の時間内に割り振られます。

複数のコンピュータをネットワーク上の場所にバックアップするためのバックアップ ポリシーを作成するときに、過剰なネットワーク負荷を避けるためにこの設定を使用できます。

遅延値は、0 から指定した最大遅延値までの間で、選択した割り振り方法に従って決定されます。

各コンピュータの遅延値は、ポリシーがコンピュータに配置されるときに決定され、ポリシーを編集して最大遅延値を変更するまで同じ値が維持されます。

条件がある場合は、各コンピュータ上でタスクの実際の開始時刻に条件がチェックされます。

この設定の例を次に示します。

例 1

次のスケジュールのバックアップ ポリシーを 3 台のコンピュータに配置すると仮定します。

タスクの実行: 日単位
次の時間に 1 回実行: 午後 09:00:00

開始時間を時間枠内で割り振る
最大遅延時間: 1 時間
割り振り方法: ランダム

すると、たとえば次のように各コンピュータ上のタスクの開始時刻が、午前 09:00:00 と午前 09:59:59 の間の任意の時間になります。

最初のコンピュータ: 毎日午前 09:30:03

2 台目のコンピュータ: 毎日午前 09:00:00

3 台目のコンピュータ: 毎日午前 09:59:59

例 2

次のスケジュールのバックアップ ポリシーを 3 台のコンピュータに配置すると仮定します。

タスクの実行: 日単位
間隔: 2 時間 開始: 09:00:00 AM 終了: 11:00:00 AM

開始時間を時間枠内で割り振る
最大遅延時間: 1 時間
割り振り方法: ランダム

すると、たとえば次のように各コンピュータ上のタスクの最初の実行の時刻が、午前 09:00:00 と午前 09:59:59 の間の任意の時刻になり、最初の実行と 2 回目の実行の間の間隔が正確に 2 時間になります。

最初のコンピュータ: 毎日午前 09:30:03 と午前 11:30:03

2 台目のコンピュータ: 毎日午前 09:00:00 と午前 11:00:00

3 台目のコンピュータ: 毎日午前 09:59:59 と午前 11:59:59

詳細設定を指定する手順は、次のとおりです。

  1. 管理サーバーまたは管理サーバーに登録されているコンピュータに接続し、バックアップ ポリシーまたはバックアップ計画の作成を開始します。
  2. [バックアップ方法]で、[シンプル]、[ハノイの塔]、または[カスタム]いずれかのスキームを選択し、[変更]をクリックして、スキームのスケジュールを指定します。
  3. [タスクの実行]の下で、[日単位][週単位]、または[月単位]を選択します。
  4. [詳細設定]領域で、[変更]をクリックします。
  5. Wake-on-LAN 機能の使用を有効にするには、[Wake-on-LAN を使用する]チェックボックスをオンにします。
  6. 集中管理されるバックアップ タスクの開始時刻を割り振るには、[開始時間を時間枠内で割り振る]チェックボックスをオンにして、最大遅延値と割り振り方法を指定します。