インフォメーション ストア
Microsoft Exchange Server は、インフォメーション ストア(Exchange 2003/2007 の場合)、Exchange ストア(Exchange 2010 の場合)、または管理ストア(Exchange 2013 の場合)と呼ばれる 1 つのレポジトリにデータを格納します。インフォメーション ストアの主なコンポーネントは、ストレージ グループ(Exchange 2003/2007 のみ)と Exchange データベースです。
Exchange データベース
Exchange データベースには次の 2 種類があります。
いずれの種類でも、次のファイルにデータが格納されます。
メッセージ ヘッダー、メッセージ テキスト、および標準添付ファイルが含まれます。
Exchange 2003/2007 データベースでは、テキスト データ用の .edb、MIME データ用の .stm ファイルの 2 種類が使用されます。
データベースに対する変更履歴が含まれます。確実にログに記録された変更は、その後、データベース ファイルに書き込まれます。これにより、突然データベースに障害が発生しても、データベースを確実に矛盾のない状態に復元できます。
1 つのログ ファイルのサイズは 1024 KB です。アクティブ ログ ファイルがいっぱいになると、Exchange はこのファイルを閉じて、新しいログ ファイルを作成します。
Exchange により、記録された情報のデータベース ファイルへの書き込みがどの程度進んだかを追跡します。
ストレージ グループ
Exchange 2003/2007 では、ストレージ グループは、Exchange データベース、関連トランザクション ログ、チェックポイント、およびその他のシステム ファイルの論理的なコンテナです。ストレージ グループ内のすべてのデータベースは、単一のログ ストリームを共有します。ストレージ グループは、バックアップおよび復元対象の基本単位です。
Exchange 2010 以降には、ストレージ グループという概念は引き継がれていません。そのため、バックアップ対象として個々のデータベースを選択することができます。各データベースは、必要な関連ファイルと共にバックアップされます。
インフォメーション ストアの構造図
次の図は、Exchange 2003/2007、Exchange 2010、および Exchange 2013 のインフォメーション ストアの構造を表しています。赤枠で囲まれているのはデータベース レベルでバックアップできるデータ項目です。