このオプションは、エージェント for ESX(i) でのみ使用できます。
このオプションによって、ESX(i) 仮想コンピュータの増分バックアップまたは差分バックアップの実行時に Changed Block Tracking(CBT)を使用するかどうかを決定します。
このオプションを使用するには、コンソールを管理サーバーまたはエージェント for ESX(i) に接続します。次に、[オプション] > [デフォルトのバックアップ オプション] または [オプション] > [デフォルトのバックアップと復元のオプション] > [デフォルトのバックアップ オプション] をそれぞれ選択します。バックアップ計画の別の設定で上書きしないかぎり、デフォルト設定が使用されます。
仕組み
Changed Block Tracking(ESX(i) 4.0 以降の機能)は、仮想ディスクの内容に対する変更を追跡します。
CBT を使用しない場合、エージェント for ESX(i) は、仮想コンピュータのファイル システムを読み込んでブロックが変更されたかどうかを判断します。CBT を使用すると、エージェントは、変更されたブロックのリストを ESX(i) ホストから取得します。バックアップに含めるブロックを決定するうえでエージェントがアクセスする必要があるのは、ファイル システムだけです。これにより、バックアップが高速化され、バックアップ中におけるストレージの負荷が軽減されます。
CBT は、バックアップ間でほとんど変更がない大量のデータに対して最も有効です。特に、日々の変更が比較的小さい大型のファイルで構成されているデータベースなどです。
CBT の使用は、仮想コンピュータの設定で指定します。CBT 設定パラメータは、仮想コンピュータ(ctkEnabled)およびその各ディスク(scsi#:#.ctkEnabled)に対して個別に設定します。Acronis Backup & Recovery 11.5 が CBT を使用してディスクをバックアップするのは、両方のパラメータが true に設定されている場合のみです。上記の 2 つの設定に関係なく、CBT の使用を禁止する 3 番目のパラメータもあります(ctkDisallowed)。CBT を使用するには、このパラメータを設定しないか、false に設定する必要があります。新しい仮想コンピュータの場合、通常、CBT パラメータは設定されていません。
CBT 設定パラメータの設定については、VMware サポート技術情報 http://kb.vmware.com/selfservice/microsites/search.do?language=en_US&cmd=displayKC&externalId=1031873(英語)を参照してください。
Acronis Backup & Recovery 11.5 を使用すれば、複数の設定パラメータを手動で設定することなく、複数のコンピュータ上で CBT の使用を開始できます。
使用できる設定
デフォルトの設定は、[CBT を有効にして使用] です。
Acronis Backup & Recovery 11.5 が、バックアップ計画に含まれている個々の仮想コンピュータと、仮想コンピュータのすべてのディスクに対して CBT を自動的に有効にします。ctkDisallowed パラメータは常に変更されません。
CBT 設定によって、バックアップ中の CBT の使用が決定され、バックアップが完了した後もその設定は保持されます。
CBT が仮想コンピュータに対して有効になっている場合、Acronis Backup & Recovery 11.5 は、個々のディスクの CBT 設定に従って CBT を使用します。有効になっていない場合、CBT は使用されません。
仮想コンピュータの CBT 設定に関係なく、Acronis Backup & Recovery 11.5 は CBT を使用しません。
制限事項
VMware vSphere では CBT のサポートに制限があるため、次の場合には CBT を使用することはできません。
スナップショットは VMware vSphere で CBT のサポートが制限されている機能の 1 つですが、Acronis Backup & Recovery 11.5 で CBT を使用する場合には制限されません。
VMware vSphere での CBT サポートの詳細については、VMware サポート技術情報 http://kb.vmware.com/selfservice/microsites/search.do?language=en_US&cmd=displayKC&externalId=1020128(英語)を参照してください。