高速完全バックアップ メソッドは、Exchange データベース ファイルの監視に基づいて、Acronis 高速バックアップ ドライバにより実行されます。
このドライバは、最初の標準完全バックアップからデータベース ファイルで実行されたすべての変更を監視します。ドライバは Exchange により変更されたデータベース ファイルのオフセットと領域を判断し、変更に関する情報を、変更されたファイル領域のリストに格納します。
次のバックアップで、ドライバがエージェントにこのリストを提供すると、エージェントはこのリストに対応するデータのみのバックアップを開始します。エージェントは重複除外できない変更とデータのみ(トランザクション ログ ファイルとデータベースのページ ヘッダー)を転送します。変更されていないデータはすでに重複除外格納域に保存されているため、変更されていないデータへの参照のみ追加されます。その後、ディスクレベルのバックアップおよびファイルレベルのバックアップと同じ方法でターゲットの重複除外が行われます。
重複除外の仕組みの詳細については、製品のヘルプ システムの「重複除外の仕組み」セクション、または Acronis Backup & Recovery 11.5 アドバンスト エディションのマニュアルを参照してください。
予想外のシステム シャットダウンが発生した場合にはどうなりますか?
高速完全バックアップと高速完全バックアップの間に予想外のシステム シャットダウンが発生した場合、高速バックアップ ドライバが保持していた情報は無効になります。次回のバックアップで、Acronis Backup & Recovery 11.5 は、データベースの標準完全バックアップを実行するのではなく、現在のデータベース ファイルを最新のバックアップと比較し、データの再同期バックアップを行います。再同期により、運用サーバーへの I/O 要求の回数は増加しますが、それでもストレージ領域とネットワーク トラフィックは節約されます。再同期バックアップ以降のバックアップは、通常の高速完全バックアップとして行われます。
スケジュールされたバックアップが 1 回失敗するとどうなりますか?
スケジュールされた高速完全バックアップに 1 回以上失敗した場合、次回の正常バックアップは、前回の正常バックアップ以後の差異に基づいた、通常の高速完全バックアップになります。
保守操作に Exchange Server の再起動が含まれている場合はどうなりますか?
保守操作の一部に Exchange Server の再起動が含まれる場合、次回の正常バックアップは、通常の高速完全バックアップになります。