アプリケーション サーバーのバックアップ

アプリケーション サーバーを保護するには、「バックアップ」セクションに記載されている方法でバックアップ計画を作成するか [今すぐバックアップ] 機能を使用します。

データベースを使用するアプリケーションでは、ディスク バックアップ内のアプリケーション データの整合性を維持するためのいくつかの単純な手段が必要です。

コンピュータ全体をバックアップする

データベースは複数のディスクまたはボリュームに保存される場合があります。すべての必要なファイルが確実にバックアップに含まれるようにするには、コンピュータ全体をバックアップします。さらにこの方法では、将来データベースを追加したりログ ファイルのロケーションを変更したりした場合でもアプリケーションが引き続き保護されます。

データベースおよびそれらの関連ファイルが常に同じボリューム上にあることがわかっている場合は、それらのボリュームのみをバックアップすることができます。または、システム ボリューム用とデータを保存するボリューム用に別々のバックアップ計画を作成することもできます。どちらの場合も、必要なファイルが含まれるすべてのボリュームがバックアップに含まれていることを確認してください。データベース パスを見つける詳細な方法については、「データベース ファイルを見つける方法」を参照してください。

アプリケーション データベースが複数のコンピュータに置かれている場合は、同じスケジュールですべてのコンピュータをバックアップします。たとえば、SharePoint ファームに属するすべての SQL サーバーを、決められたスケジュールで実行される集中管理用バックアップ計画に含めます。

ボリューム シャドウ コピー サービス(VSS)を使用する

バックアップ内のデータベース ファイルの整合性を確保するために Microsoft ボリューム シャドウ コピー サービス(VSS)を使用する必要があります。VSS を使用しないと、ファイルがクラッシュコンシステント状態になります。つまり、システムはバックアップが開始された瞬間に電源が切断された場合と同じ状態になります。このようなバックアップはほとんどのアプリケーションで十分役に立ちますが、データベースを使用するアプリケーションはクラッシュコンシステント状態から起動できないことがあります。

VSS プロバイダは、バックアップが開始されようとしていることを VSS 対応のアプリケーションに通知します。これにより、Acronis Backup & Recovery 11.5 がデータのスナップショットを取得するタイミングまでにすべてのデータベース トランザクションが確実に完了します。つまり、生成されるバックアップ内のデータベースの整合性も保証されます。

Acronis Backup & Recovery 11.5 は、さまざまな VSS プロバイダを使用できます。Microsoft 製品にとっての最適な選択肢は、Microsoft Software Shadow Copy Provider です。

物理コンピュータでの VSS の使用

仮想コンピュータでの VSS の使用

トランザクション ログの切り捨て

Active Directory は、通常、循環ログ方式を使用します。その他の VSS 対応アプリケーション(Microsoft SQL Server を除く)のログは、[VSS 完全バックアップを有効化する] オプションを使用することによって切り捨てることができます。このオプションは、物理コンピュータと、エージェント for Windows がインストールされている仮想コンピュータで有効になります。

その他のソリューションには次のものがあります。

  1. スクリプトを使用してログを手動で切り捨てます。詳細については、「トランザクション ログの切り捨て」をご参照ください。
  2. Microsoft Exchange Server の場合は、専用のエージェント for Microsoft Exchange Server を使用します。
  3. Microsoft SQL Server の場合、エージェント for Microsoft SQL Server(シングルパス)を使用します。
アプリケーション固有の推奨事項

アプリケーション サーバーをバックアップするときのベスト プラクティス」を参照してください。

セクションの内容

データベース ファイルを見つける方法

トランザクション ログの切り捨て

アプリケーション サーバーをバックアップするときのベスト プラクティス