SQL データベースをインスタンスに復元する

1 回の復元タスクで複数のデータベースを復元することができます。データベースは自動的に元のインスタンスにマッピングされます。必要に応じて、データベースごとに復元先のインスタンスを選択できます。

システム データベースはユーザー データベースと同じ方式で復元されます。マスター データベースを復元する場合、復元先インスタンスは自動的に単一ユーザー モードで再起動します。復元が完了すると、インスタンスが再起動し、他のデータベースが（あれば）復元されます。システム データベースを復元する場合、次の点にも注意する必要があります。

• システム データベースは元のインスタンスと同じバージョンのインスタンスにしか復元できません。
• システム データベースは必ず「使用可能」な状態で復元されます。
• マスター データベースにはインスタンスのすべてのデータベースの情報が記録されるため、データベースの復元後にさらに別の操作を行うことが必要になる場合があります。詳細については、「マスター データベース復元後の操作」を参照してください。

データベースをインスタンスに復元するには

[データの復元] ページで、次の操作を行います。

1. [復元元] で [データの選択] をクリックし、データベースを選択します。
2. コンソールが管理サーバーに接続されている場合は、データベースの復元先として使用する登録済みコンピュータを選択します。それ以外の場合は、この手順をスキップします。
3. [データベースをインスタンスに復元する] を選択します。
4. Acronis Backup & Recovery 11.5 はバックアップから元のパスを取得して、選択されたデータベースの復元先インスタンスの指定を試行します。一部のデータベースに対して復元先インスタンスが選択されていない場合、またはデータベースを別のインスタンスに復元する場合は、復元先インスタンスを手動で指定します。

   復元先の SQL Server インスタンスにアクセスするために必要な権限が現在のアカウントにない場合は、資格情報を入力するよう要求されます。

5. 復元先インスタンスに復元対象のデータベースと同じ名前のデータベースがある場合は、「The target database already exists」（復元先データベースは既に存在しています）という警告が表示されます。次のオプションが利用できます。
   • 既存のデータベースを上書きする

     デフォルトの設定です。多くの場合、この設定が適しています。復元先インスタンスのデータベースは、バックアップのデータベースにより上書きされます。

   • 復元したデータベースの名前の変更

     この設定を使用すると、既存のデータベースを保持できます。復元したデータベースには「<元のデータベース名>-Recovered」という名前が設定されます。この名前のデータベースが既に存在する場合は、復元したデータベースの名前は「<元のデータベース名>-Recovered (<シーケンス番号>)」となります。

     例:MyDatabase-Recovered, MyDatabase-Recovered (2).

6. 復元するデータベースごとに、復元後の状態を選択することができます。この操作を行うには、データベース名の左にある アイコンをクリックしてから、次のいずれかの値を選択します。
   • 使用可（RESTORE WITH RECOVERY）（デフォルト）

     復元が完了すると、データベースは使用可能な状態になります。ユーザーはこのデータベースに対して完全なアクセスが可能になります。復元されたデータベースのコミットされていないトランザクションのうち、トランザクション ログに記録されているものがすべてロールバックされます。Microsoft SQL ネイティブのバックアップから追加のトランザクション ログを復元することはできません。

   • 使用不可（RESTORE WITH NORECOVERY）

     復元が完了すると、データベースは非稼働になります。ユーザーはこのデータベースにアクセスできなくなります。復元されたデータベースのコミットされていないトランザクションはすべて保持されます。Microsoft SQL ネイティブのバックアップから追加のトランザクション ログを復元し、必要な復元ポイントにアクセスすることができるようになります。

   • 読み取り専用（RESTORE WITH STANDBY）

     復元が完了すると、ユーザーはデータベースに読み取り専用でアクセスできるようになります。コミットされていないトランザクションはすべて元に戻されます。ただし、元に戻す処理は一時スタンバイ ファイルに保存され、復元により何らかの影響が発生しても元に戻すことができるようになります。

     この値は主に、SQL Server のエラーが発生した時点を検出するために使用されます。

7. データベース ファイルの保存先のパスは変更できます。これらの設定にアクセスするには、データベース名の左にある アイコンをクリックします。
8. [復元方法] で、復元時に Acronis Active Restore を使用するかどうかを選択します。
9. 必要に応じて、復元タスクに関する他の設定を指定します。