Universal Restore を Linux オペレーティング システムに対して使用すると、初期 RAM ディスクという一時ファイル システムが更新されます(initrd)。これにより、オペレーティング システムを新しいハードウェアで起動できるようになります。
Universal Restore によって、新しいハードウェアのモジュール(デバイス ドライバを含む)が、初期 RAM ディスクに追加されます。ルールでは、回復するオペレーティング システムの /lib/modules ディレクトリで必要なモジュールが検索されます。Universal Restore によって必要なモジュールが検索できない場合、そのモジュールのファイル名がログに記録されます。
Universal Restore によって、GRUB ブート ローダーの設定が変更される場合があります。たとえば、新しいコンピュータのボリューム レイアウトが元のコンピュータとは異なる場合、システムのブータビリティを確保するために、この変更が必要となる可能性があります。
Universal Restore によって Linux カーネルが変更されることはありません。
元の初期 RAM ディスクへの復元
必要に応じて、元の初期 RAM ディスクに復元できます。
初期 RAM ディスクは、コンピュータ上のファイル内に保存されています。初めて初期 RAM ディスクを更新する前に、Universal Restore によって、ディスクのコピーが同じディレクトリに保存されます。コピーの名前は、ファイルの名前の後に _acronis_backup.img という接尾辞が付いたものです。複数回Universal Restore を実行(たとえば、不足していたドライバを追加した後など)しても、このコピーは上書きされません。
元の初期 RAM ディスクに復元するには、次の手順のいずれかを実行します。
mv initrd-2.6.16.60-0.21-default_acronis_backup.img initrd-2.6.16.60-0.21-default