VMware vSphere は、独立ディスクまたは物理互換モードの Raw Device Mapping(RDM)ディスクのスナップショットを作成することができません。そのため、エージェント for ESX(i) は、仮想コンピュータがオンラインまたは一時停止中に、そのようなディスクをバックアップすることができません。この場合、エージェントはこれらのディスクをスキップして、警告をログに追加します。この警告を回避するには、バックアップ計画から独立ディスクと物理互換モードの RDM を除外します。
仮想コンピュータがオフライン(電源オフ)である場合、エージェント for ESX(i) は、ESX(i) を介して、独立ディスクと物理互換モードの RDM にアクセスできます。この場合、エージェントは独立ディスクと RDM から整合性を保ったまま情報をコピーできます。その結果、エージェントは、ディスクのモードに関係なく、すべてのディスクをバックアップできます。
次の表に、仮想コンピュータの状態がエージェント for ESX(i) がディスクをバックアップできるかにどのように影響するかを示します。
VM ディスク モード |
ESX(i) 3 コンピュータの状態 |
ESX(i) 4 コンピュータの状態 |
||||
オンライン |
一時停止 |
オフライン |
オンライン |
一時停止 |
オフライン |
|
ベーシック仮想ディスク |
+ |
+ |
+ |
+ |
+ |
+ |
独立した固定ディスク |
– |
– |
+ |
– |
– |
+ |
独立した非固定ディスク |
– |
– |
+ |
– |
– |
+ |
物理互換モードの RDM |
– |
– |
+ |
– |
– |
+ |
物理互換モードの RDM |
+ |
+ |
+ |
+ |
+ |
+ |
物理互換モードの RDM |
– |
– |
+ |
– |
– |
+ |
物理互換モードの RDM |
– |
– |
+ |
– |
– |
+ |
独立したディスクと、物理互換モードの RDM を常にバックアップする場合、次のいずれかを実行します。
バックアップが「オフライン」中に完了することを確認してください。VMware vSphere は、バックアップの進行中に、コンピュータの電源をオンにすることはできません。これは、バックアップ中に、独立ディスクと物理互換モードの RDM が、エージェント for ESX(i) によってロックされるからです。
Acronis Backup & Recovery 11 Virtual Edition ライセンスがホストに割り当てられていると、ゲスト システムにエージェントを無制限にインストールすることができます。
エージェントのインストール方法の詳細についてはインストールに関するドキュメントを参照してください。
エージェントをインストールして、コンピュータを管理サーバーに追加すると、[エージェントがインストールされているすべてのコンピュータ] グループ内の [エージェントがインストールされているコンピュータ] にそのコンピュータが表示されます。バックアップ計画を作成する場合、[仮想コンピュータ] ではなく、これを選択します。または、物理コンピュータと同様に、コンソールをコンピュータに直接接続できます。
独立ディスクまたは物理互換モードの RDM に対して、異なるバックアップ ストラテジを使用する場合もあります。たとえば、頻繁に変更されるデータベースがディスクに格納されている場合、オペレーティング システムよりも頻繁にデータベースをバックアップしたり、データベースに異なる設定を使用することができます。その場合、このディスクに対して、別個のバックアップ計画を作成します。