Acronis True Image 2019では、完全、増分、差分の3つのバックアップメソッドが提供されます。
完全バックアップ
完全バックアップ処理(別名「完全バックアップ バージョン」)の結果には、バックアップ作成時のすべてのデータが含まれます。
例: 毎日、ドキュメントの 1 ページを書き、完全バックアップを使用してバックアップします。Acronis True Imageは、バックアップを実行するたびにドキュメント全体を保存します。
1.tib、2.tib、3.tib、4.tib — 完全バックアップバージョンのファイル。
追加情報
完全バックアップ バージョンは、増分バックアップや差分バックアップの基になるデータとなります。スタンドアロンのバックアップとしても使用できます。スタンドアロンの完全バックアップは、システムを最初の状態に戻すことが多い場合や、複数のバックアップ バージョンを管理することが望ましくない場合に最適なソリューションです。
復元: 上の例では、4.tibファイルから作業全体を復元するには、1つのバックアップバージョン(4.tib)だけが必要になります。
増分バックアップ
増分バックアップ処理(別名「増分バックアップ バージョン」)の結果には、前回のバックアップ以降に変更されたファイルのみが含まれます。
例: 毎日、ドキュメントの 1 ページを書き、増分バックアップを使用してバックアップします。Acronis True Imageは、バックアップを実行するたびに新しいページを保存します。
注意: 作成する最初のバックアップバージョンは必ず完全バックアップである必要があります。
追加情報
増分バックアップは、頻繁なバックアップと特定の時点に戻す機能が必要な場合に非常に便利です。一般に、増分バックアップ バージョンは完全バージョンや差分バージョンに比べてかなり小さくなります。一方、増分バージョンでは、リカバリの実行時にプログラムでの処理が増加します。
復元: 上の例では、4.tibファイルから作業全体を復元するには、すべてのバックアップバージョン(1.tib、2.tib、3.tib、4.tib)が必要になります。そのため、1 つの増分バックアップ バージョンを失ったり、破損したりすると、それ以降のすべての増分バックアップ バージョンが使用できなくなります。
差分バックアップ
差分バックアップ処理(別名「差分バックアップ バージョン」)の結果には、前回の完全バックアップ以降に変更されたファイルのみが含まれます。
例: 毎日、ドキュメントの 1 ページを書き、差分バックアップを使用してバックアップします。Acronis True Imageは、完全バックアップバージョンに保存された最初のページ以外のドキュメント全体を保存します。
注意: 作成する最初のバックアップバージョンは必ず完全バックアップである必要があります。
追加情報
差分バックアップは、前述の 2 つの方法の中間的な方法です。「完全」よりもかかる時間と領域は少ないですが、「増分」よりは多くなります。差分バックアップバージョンからデータを復元する場合にAcronis True Imageで必要となるのは、差分バージョンと前回の完全バージョンだけです。そのため、差分バージョンからのリカバリは、増分バージョンからのリカバリより単純で、信頼性が高くなります。
復元: 上の例では、4.tibファイルから作業全体を復元するには、2つのバックアップバージョン(1.tibおよび4.tib)が必要になります。
目的のバックアップ方法を選択するには、通常、カスタム バックアップ スキームを設定する必要があります。詳細については、「カスタム スキーム」を参照してください。
ディスクを最適化した後に、増分バックアップ、または差分バックアップを作成すると、通常に比べかなり大きなサイズになります。これは、ディスクの最適化プログラムによってディスク上のファイルの位置が変更され、バックアップにこれらの変更が反映されるためです。このため、ディスク最適化後に、完全バックアップを再度作成することをお勧めします。
Changed Block Tracker (CBT)
CBTテクノロジにより、 ローカル増分または差分のディスクレベルのバックアップバージョンを作成する場合にバックアップ処理を迅速に行うことができます。ディスクコンテンツに対する変更は、ブロックレベルで継続的に追跡されます。バックアップが開始されたら、それらの変更をバックアップにすぐに保存することができます。