2011年1月26日
プレスリリース

「アクロニス世界障害復旧評価指標」2011年度版を発表

~自社バックアップとシステム復元に関して企業のIT管理者が持つ信頼度をランク付け~

物理環境、仮想環境、クラウド環境に対応した使いやすいバックアップ、復元、セキュリティソリューションを提供するリーディングカンパニーであるアクロニス・ジャパン株式会社(東京都港区、代表取締役:村上督)は、このたび、世界13ヵ国の企業IT管理者を対象に実施した、自社のバックアップおよび復元に関する信頼度調査をまとめた、業界初の「アクロニス世界障害復旧評価指標」を発表しました。

このインデックスは、各国企業のIT管理者が、自社のバックアップおよび復元に関する状況を他国と比較することで、今後の状況改善に向けて必要な課題を把握することを目的としたものです。

日本市場に関するハイライト

今回アクロニスが発表した「アクロニス世界障害復旧評価指標」で、日本は世界13ヵ国中第3位にランクインし、企業のバックアップおよびシステム復元に対する高い技術と十分なリソースを持っていることが分かりました。日本企業における特徴としては、以下の点があげられます。

  • 企業IT管理者の73%が、重大な障害の発生時に自社のバックアップおよび障害復旧(DR)操作が問題なく機能すると考え、71%がそれを実行するための最適なスタッフが配備されていると考えている
  • 企業のIT予算全体のうち、バックアップおよびDR操作の占める割合について、「なし」と回答した企業が40%にのぼり、全体でも平均7%にとどまる(ドイツ、オランダの約半分)

この結果から、日本企業においては、重大な障害の発生時における迅速なシステム復元に対して高い自信を持つ一方、バックアップおよびDR操作に対する予算配分がまだ不足している現状が読み取れます。

今回、アクロニスが世界13ヵ国3,000社以上の中小企業(SMB)について調査した結果、バックアップおよび復元に対する考え方は世界各地で大きく異なるものの、どの地域の企業も、物理環境、仮想環境、クラウド環境に対応する単一のバックアップおよび復旧ソリューションを求めていることが明らかになりました。

さらに、この調査で企業のIT管理者の大多数(68%)が、混在環境でのデータ移行を最大の課題としながらも、平均的な企業で少なくとも2、3のバックアップソリューションを使用しているという状況が障害復旧をより困難なものにしているということが分かりました。

また、もうひとつの世界的な傾向として、多くの国では、仮想環境が、併用されている物理環境と同じ頻度でバックアップできていないという状態に陥っています。2011年には世界各国の企業で仮想サーバーの配備が50%も増加するとされているにも関わらず、半数以上(55%)の企業は、仮想サーバーを物理サーバーと同じ頻度でバックアップしない、またはバックアップするか分からないと回答しています。これは、56%の企業が物理バックアップと仮想バックアップの両方に異なるソリューションを使用していることにも表れています。

アクロニスの障害復旧インデックス

アクロニスでは、このインデックスを作成するために、バックアップおよびDRの準備、能力、実践に関する信頼度についての11の質問に対する回答の平均値に基づいて、各国をランク付けしました。これらの質問には、テクノロジー、資源、プラン、重役の賛同に関するものが含まれています。調査結果の概要は、次のとおりです。

  • 最も信頼度が高い: ドイツ、オランダ、スイス

    ドイツ、オランダ、スイスでは、バックアップおよびDR操作に関して最高レベルの重役の賛同、管理、手順、文書化されたポリシーが認められます。結果として、これらの国では、システムのダウンタイム発生時における迅速な復元に対する信頼度が高く、信頼度の平均値の1.5倍以上とういう結果を示しています。

  • トップに迫る信頼度: シンガポール、香港、日本

    シンガポール、香港、日本では、重大な障害の発生時にバックアップおよびDR操作を実行するために有資格スタッフが配備されています。意外にも、これらの国や地域では、物理環境と仮想環境に別々のバックアップソリューションを使用する企業の占める割合が最も高くなっています(シンガポール67%、香港66%、日本70%)。

  • 信頼度が中程度: ノルウェーおよびスウェーデン

    スウェーデンおよびノルウェーの企業は、他のどの国よりも、IT予算全体に対するバックアップおよびDR関連予算の割合が高くなっています(ノルウェー16%、スウェーデン17%)。ただし、クラウドコンピューティングを採用する確率は最も低いと思われます。大半の国では、今後12ヶ月間でのクラウドベースITの増加率は平均87%と予想されますが、スウェーデンとノルウェーでのクラウド使用の増加率は、同期間で20%強増加すると予想されます。

  • 信頼度が低い: 英国、オーストラリア、米国

    英国、オーストラリア、米国の企業については、重大な障害の発生時におけるダウンタイム回避能力の信頼度が低い(英国27%、オーストラリア44%、米国38%)という調査結果が得られました。中でも、重大な障害からの正常な復元に関しては、オーストラリアの信頼度は最低レベルで、ダウンタイム発生時に迅速な復旧が可能であると感じている企業の割合は、世界平均が50%であるのに対し、オーストラリアは22%にすぎません。

  • 成長の余地あり: フランスおよびイタリア

    フランスおよびイタリアでは、バックアップおよびDR戦略を持っていないことを認める企業の割合が最も高く(フランス41%、イタリア45%)、ダウンタイムから迅速に復旧できる可能性が最も低いと見られます。両国の企業は、調査した他のどの国よりも、IT予算全体に対するバックアップおよびDR関連予算の割合が低く、それぞれ5%と4%です。サーバー仮想化の採用率も最低レベルです。ただし、フランスとイタリアの企業については、今後12ヶ月間で、それぞれ、23%、350%のクラウド使用の増加が見られると予想されます。

アクロニスCEOのJason Donahueは、「バックアップおよびDRに関する世界各地のIT管理者の考え方が大きく異なることは、意外ではありません。ただし、SMBがどの国にあっても、物理環境、仮想環境、クラウド環境のすべてに対応できる、信頼性が高く、使いやすい単一のソリューションを探し求めていることは明らかです。そういった企業に今回のインデックスを活用いただき、国内外の水準と自社のバックアップの実践状況を比較していただきたいと思います」と述べています。

今回の調査は、2010年10月に、調査会社のPonemon Groupによって、従業員数1,000人以下の中小企業に所属する3,000人以上のIT担当者を対象に実施されました。

「アクロニス世界障害復旧評価指標」のダウンロードは、http://promo.acronis.com/jp-dr-index-t1.html へアクセスしてください。



アクロニスについて:
アクロニスは、マネージドサービスプロバイダー(MSP)、中小企業(SMB)、およびエンタープライズ企業のIT部門向けに、ネイティブに統合されたサイバーセキュリティ 、データ保護、およびエンドポイント管理を提供するグローバルなサイバープロテクション企業です。アクロニスの効率性に優れたソリューションは、最小限のダウンタイムで最新のサイバー脅威を特定、防止、検出、対応、修復、復元し、データの完全性とビジネスの継続性を確保するように設計されています。 アクロニスは、多様で分散したIT環境のニーズを満たす独自の機能により、MSP向けに市場で最も包括的なセキュリティソリューションを提供しています。

アクロニスは2003年にシンガポールで設立されたスイス企業です。アクロニスは、世界15か所のオフィスと50カ国以上で拠点を擁しており、Acronis Cyber Protectソリューションは150カ国に26言語で提供され、2万社を超えるサービスプロバイダーで利用されており75万社を超える企業を保護しています詳細はwww.acronis.comをご参照ください。
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VP of Communications