「アクロニス・ジャパン 新クラウドパートナープログラム発表会」を開催 - Acronis Cyber Cloudソリューション活用による、競合との差別化を図るためのプログラムを提案 -

あらゆるモノ・コトのデジタル化が急速に進み、データ管理もクラウドの時代が到来している。このような状況下、SIerはどのように差別化を図っていけばよいのか。10月24日に東京で行われた「アクロニス・ジャパン 新クラウドパートナープログラム発表会」では、アクロニスが提案する「ユーザーに響く、競合との差別化を可能にするクラウドデータサービス」と称し、新規クラウドパートナープログラムを発表。また、アクロニスのビジネスパートナーとして4年余り、Acronis Backup Cloudを活用しクラウドバックアップサービスを展開している株式会社アイネットの高橋 信之様が活用事例を紹介した。

 

■クラウドを活用して、新たな事業領域で差別化を図る
2019年10月24日、東京・品川で、「アクロニス・ジャパン株式会社主催 新クラウドパートナープログラム発表会」が開催された。まず始めに、「ご挨拶 アクロニスのクラウド戦略 パートナー様と一緒に創るこれからの10年」と題し、アクロニス・ジャパン株式会社 代表取締役社長 嘉規 邦伸が講演した。嘉規は「アクロニス・ジャパンの今後のビジネスを推進するにあたり、これまでIT業界で培ってまいりました知見と経験を活かしながら、パートナーの皆様と一緒にクラウド戦略を進めていきます」と挨拶を述べるとともに、パートナー企業と協働でビジネスを遂行していくことを強調した。アクロニスはサイバープロテクションのグローバルリーダーとして、世界18ヵ国に30以上の拠点を持ち、145ヵ国5万社以上のパートナーとビジネスを推進。近時、英国のプロサッカークラブであるマンチェスター・シティFCとは、データバックアップとストレージ機能強化のための戦略的パートナーシップを締結。さらに、本年度9月にはゴールドマンサックスから、1億4700万(約159億円)ドルの投資を受けたことを発表した。

アクロニス・ジャパン株式会社 代表取締役社長 嘉規 邦伸

アクロニス・ジャパン株式会社 代表取締役社長 嘉規 邦伸

世界中でデジタル化が加速するなか、コア以外のエッジやエンドポイントも含めたクラウドビジネスに新たなニーズが生まれている。その中で、アクロニスのクラウドソリューションのビジネスは急成長しており、すでに全体売上の20%はクラウドサービスによって創出。クラウド型災害復旧サービスでは第一人者になっている。「アクロニスはパートナーの皆様に、Acronis Cyber Cloudソリューションを提案します(図1)。

図1.Acronis Cyber Cloudソリューション

図1.Acronis Cyber Cloudソリューション

それは、データ保護とプラットフォーム機能による統合的なデータ管理で、すべてのデータ、アプリケーション、システムを保護するソリューションです」と嘉規は述べる。Acronis Cyber Cloud ソリューションは、サービスプラットフォームはAcronis Hosted、Hybrid、Service Provider Hostedの3つを提供、そしてホワイトレーベル(自社ブランド化)が可能だ。「データ管理にも、いよいよクラウドの時代がやってきました。アクロニスクラウドを活用し、新たな事業領域で他のSIerと差別化を図りましょう」と嘉規は述べた。

 

■サービスプロバイダーが提供可能なアクロニスの5つのソリューション
続いて、「アクロニスのクラウドで実現する 新たなビジネスーユーザー様に響くクラウドデータ保護サービスと新クラウドパートナープログラムのご紹介」と題し、アクロニス・ジャパン株式会社 クラウドセールスマネージャー 古舘 與章が講演した。これまでバックアップは毎日早朝作業で、サーバーを同じ建屋のNASにバックアップするのが普通だった。しかし、その方法では災害時のデータ保護においてリスクが大きく、データを襲う新たな脅威には対応することが困難である。「とりわけ、自然災害大国である日本においては、データ消失による企業の損失は企業単体だけでなく、業界全体や社会に対しても大きな影響を及ぼします。これから10年先を見据え、データは安全性、接続性、プライバシー、真正性、セキュリティの5つの側面から保護しなければなりません」と古舘は強調した。これを実現するのがクラウドデータ保護とサイバーセキュリティを融合したサイバープロテクションサービスAcronis Cyber Cloudだ。
アクロニスは、エンドユーザーに強い訴求効果を持つ、サービスプロバイダー向けの5つのソリューションを用意している。1つ目は中堅中小企業向けのオンプレミスのファイルサーバーやデータの保護。これは、億単位のファイル、100テラバイト超のファイルサイズの大容量バックアップに対応する。2つ目はサーバーやPCの保守サービスの強化で、中堅中小規模の顧客を抱えるSIer向けに、クラウドバックアップによる顧客のシステムの保守を可能にする。3つ目は売り切り型のライセンスでは提供できなかった、容量課金による新しいソリューション。そして4つ目として、中堅中小企業向けのクラウドに保存したバックアップをクラウドに即時復旧するクラウドディザスタリカバリ、5つ目はクラウドからクラウドにバックアップするクラウドtoクラウドバックアップである。

アクロニス・ジャパン株式会社 クラウドセールスマネージャー 古舘 與章

アクロニス・ジャパン株式会社 クラウドセールスマネージャー 古舘 與章

 

■Acronisブランドで新規サービス再販モデルを開始
アクロニスのクラウドは、顧客の大切なデータを国内のデータセンターに保存、サービスプロバイダー50社は自社サービスとして提供して、既に5年の提供実績がある。「アクロニスが支持されるその理由は、右から左に販売するだけの所謂手数料ビジネスではなく、パートナーの付加価値を生み出す自社ブランドでのサービス提供を実現できるからです。アクロニスクラウドは、初期設備投資ゼロのAcronis Hosted、自社データセンターや既存ストレージを活用するHybrid、自社データセンターに加えて閉域網サービスを利用するService Provider Hostedとして、3種のデプロイモデルを用意しています」(古舘)。
古舘は、アクロニスクラウドパートナープログラムのメリットは、初期投資ゼロですぐに提供開始できること、分散型のソフトウェア販売から月額サービスでビジネスを拡大できることである、と述べる。「今回、自社ブランドによるサービス提供に加えて、Acronisブランドでのサービス再販を新たに開始しました。これまでの物販に近い月額固定パッケージの再販により、自社サービス提供の参入障壁を解消します。また実績を積んだ上での自社サービス提供への移行も可能です(図2)」と古舘は、そのメリットを強調した。

図2.提供開始した新規サービス再販モデル

図2.提供開始した新規サービス再販モデル

 

■クラウドバックアップサービスにアクロニスを採用し新規顧客の獲得に貢献
次に、「クラウドバックアップサービス提供事例の紹介」と題して、株式会社アイネット クラウドサービス事業部 プロダクトマーケティング部 兼 クラウドシステム部 副部長 高橋 信之様が講演。アイネット社は1971年創業の東証1部上場企業で、従業員数は1700名弱、国内ガソリンスタンド(GS)の5割以上にサービスを提供すると共に、社会インフラを支えるサービス及びBPOサービスを展開している。「クラウドサービスはGSビジネスモデルで培ったオペレーションノウハウを元に、2010年から始めました。他社が拒否する泥臭い部分の運用をManaged Cloud Serviceとして展開しています。その中で、クラウドバックアップサービスとして、FalconStor製品を利用した『Data Comfort』と、アクロニス製品を利用した『Data Comfort Powered by Acronis』の2つを提供しています」と説明した。

株式会社アイネット  クラウドサービス事業部 プロダクトマーケティング部 兼 クラウドシステム部 副部長 高橋 信之様

株式会社アイネット 
クラウドサービス事業部 プロダクトマーケティング部 兼 クラウドシステム部 副部長 高橋 信之様

Data Comfortはクラウドサービス開始当初からのサービスであるが、サービス提供後の運用面で、様々な問題点が発生した。例えば、この製品のユーザーは中堅中小企業が多く、価格に見合った機能を利用しているケースが少なかった。また最新のOS環境への対応が遅く、バックアップの成否がアイネット側コンソールでの確認となるため、サービス提供にはVPN環境が必須であった。
Data Comfort Powered by Acronisはそれらを解決するために、2015年から始めたサービスである。アクロニスを選んだ理由は、次の4つ。まずは、アクロニスはブランド力がありアイネット社の購買意思決定者層に高い認知度があること、2件目として運用負荷が高かった前サービスからセルフポータルに変更することにより1.5人/月のコストを削減できること、3件目はインターネット経由でのバックアップが可能で既存サービスとの棲み分けが可能なこと、更に、4件目としてアイネットのクラウドサービスのストレージにバックアップが可能であることを挙げている(図3)。

図3.アクロニスのクラウドバックアップサービスを選んだ理由

図3.アクロニスのクラウドバックアップサービスを選んだ理由

「契約企業が契約した容量を使い切ることができなくても、ハイブリッドモデルで当社製ストレージを使用し、容量の残余分は他の契約企業に売却することにより、契約企業は利益を得ることができます」(高橋様)。アイネット社では今後、ファイルサーバーユーザーの外部接続要件に対し、Acronis Files Advancedの適用、現在進行中であるMicroDataCenter、EdgeDataCenterのAcronis Cyber Infrastructureの展開を進めていく予定である。

 

■アクロニスのクラウドバックアップは構築・管理サーバーが不要
最後に、アクロニス・ジャパン株式会社 セールスエンジニアリング統括部 統括部長 佐藤匡史が「アクロニスの最新クラウドテクノロジーのご紹介」と題し、デモを交えて講演した。アクロニスのクラウドバックアップは構築や管理サーバーが不要であり、データは各国内のデータセンターでコンプライアンスを遵守の下、確実に保護していると説明。(図4)佐藤は「クラウドへのデータ転送は超効率的であり、人が解読できる形式としてはいないため極めて安全です。またAcronis Active Protectionはランサムウェア対策、自衛機能を備えた最先端のデータ保護機能により、機械学習で対策機能を実装していることが特徴の一つとして挙げられます。(図4)さらに改ざんを防ぐためのAcronis Notary、ディザスタリカバリ(DR)もサポートしています」と述べた。

図4.世界各国のアクロニス データセンター

図4.世界各国のアクロニス データセンター

アクロニスのクラウドバックアップを利用することにより、多くの企業が様々な課題を解決している。例えば、ある公共インフラ系企業では、幹部クラスのパソコンにランサムウェアの被害が発生。ノートPCが感染し、データが人質となった。その時に問題となったのは、元データが特定できないために、業務(社会)への影響度合いが不明確であったこと。同社ではその対策として、アクロニスクラウドにロケーション非依存で、445番外向きポート開放することで、データをバックアップし問題の解決に至った。また、ある財団法人ではIaaS上で全システムを運用していたが、DR/BCPまでを考慮したバックアップを行っていなかった。その対処策として、バックアップのための管理サーバーを増やさずに、アクロニスクラウドにバックアップ、Windows、Linux、アプリケーションレベルの整合性を担保し解決した。「私たちが試したところ、1テラバイトのバックアップ/復元テストではバックアップにかける時間が2時間36分、リカバリは1時間38分という検証結果を得ており、オンプレ+NASより早く完了しました」と佐藤は説く。

アクロニス・ジャパン株式会社 セールスエンジニアリング統括部 統括部長 佐藤 匡史

アクロニス・ジャパン株式会社 セールスエンジニアリング統括部 統括部長 佐藤 匡史

 

■ワンエージェントでバックアップ/DR、エンドポイントを包括的に保護
さらに、ある大学では論文発表後10年間、再利用可能な形で資料を保存、また、別の海外の大学では卒業証明書の盗用・悪用の防止、そして、あるメーカーでは設計図・解析データの改ざんと盗用防止を行いたいというニーズを夫々持っていた。しかし、その対応には、長期的な保存と管理を低コストで行うことは難しく、保存だけでは不正を防げないなどの課題があった。この解決策として、アクロニスクラウドへのバックアップで圧縮、重複排除、暗号化による安価な長期保存、クラウドを利用した遠隔地データ保管、Acronis Notaryを利用した真正性証明が、それぞれの課題を解決させた。
また、ある中小企業では、セキュリティ対策はUTMで協力会社が行っているが、エンドポイントの管理や災害対策は考えられていなかった。そのため、ランサムウェアによるデータ、システムの全損リスク、災害時のデータ、システムの全損リスクが存在した。この時、アクロニスクラウドへのバックアップを活用したことにより、遠隔地データ保管と全損時のベアメタル復元、Acronis Protectionによるランサムウェアへの完全な対策が可能になった。「その上で、2019年10月に発表したAcronis Cyber Protectで、ワンエージェントでバックアップ/DRに加えて、エンドポイントを包括的に保護する提案も可能になりました」と最後に佐藤は述べ、アクロニスクラウドの万全なサイバープロテクション対応を強調した。