ファイルの同期とファイルシェア市場における2017年の主なトレンド

 
 

MicrosoftのEnterprise Mobility + SecurityソリューションとOffice 365の採用によるファイルの同期とファイルシェア市場の再編
Microsoftは、Enterprise Mobility + Security(EMS)が同社の歴史の中で最も急成長している製品であると明言しています。企業や政府のカスタマの間では、EMSやOffice 365の採用が急増し、Enterprise File Sync & Share(EFSS)に波紋が広がっています。
• Intuneは、EMSのEnterprise Mobility Managementコンポーネントで、Microsoftはその機能を急速に強化していました。Intuneの機能強化が進むに従って、 MobileIronやBlackberry、AirWatchなど、従来のモバイル管理から乗り換えるカスタマが増えるでしょう。これらのモバイル管理にバンドルされているEFSSオファリングを使用する企業は、モバイル管理のために、Intuneプラットフォームをサポートする新しいツールへ の移行に関心を寄せるでしょう。
また、従来のモバイル管理会社が、バンドルされたオファリングではなく、スタンドアロンとして、EFSSソリューション を前面に押し出してくる様子も見え始めると思われます。
• Office 365を採用した企業は、Intuneの互換性に加えて、オフィス以外でデータにアクセスするために、EFSSソリューションとネイティブのOffice モバイルアプリケーションとの統合を要求するでしょう。企業は、Officeモバイルアプリケーションにデータ漏洩ポリシーを適用するために、 Microsoft Intuneの利用を開始し、このシナリオをサポートするEFSSツールの採用に関心を示すでしょう。
 
クラウドベースのストレージが急成長を続ける一方で、オ ンプレミスデータへのハイブリッドアクセスをサポートするには、引き続きEFSSソリューションが必要
企業は、SharePoint Online、Box、Google Docsなど、クラウドベースのデータリポジトリへの移行を検討する一方で、この先、何年もの間、オンプレミスデータへのアクセスに関する要件は残るで しょう。クラウドベースのデータとオンプレミスデータの両方を表示できる統合ビューを提供するために、EFSSスイートの強化は続けられると思われます。 オンプレミスデータが今後も残る理由は次のとおりです。
•    データを手近な場所に置いておくため – 場合によっては、データをユーザーの近くに保管する必要があります(例: データのセキュリティが極めて重要である場合に、エンジニアリングと生産の間で大量のデータセットを移動する場合や、時間や帯域幅コストの関係で、クラウ ドの使用が適切ではない場合)。
•    規制/データガバナンスのため – 特にデータの物理的な保管場所やセキュリティに交渉の余地がない規制業種の場合は必要です。
•    従来のインフラストラクチャ – 大規模なワークフローやシステムをリエンジニアリングせずに、簡単にクラウドへ移行することはできません。
 
EFSS空間におけるイノベーションの主要エリアは、セ キュリティ、デジタル著作権管理(DRM: Digital Rights Management)、およびデータガバナンス
コンシューマ向けファイルの同期と共有サービスは、作業者とパートナーがプロジェクトで簡単に共同作業できるようにすることによりもたらされる価値を実証 しました。企業はEFSSを採用することにより、コンプライアンスとコントロールを維持しながら、この価値を従業員に提供しました。しかし、企業の要件を 満たすには、EFSSツールスイートをさらに進化させる必要があります。  

2017年、以下の分野への大規模な投資が行われると予想されます。
•    セキュリティポリシー。既存のActiveDirectoryセキュリティ体制に基づいて、情報へのアクセスをきめ細かく制御します (パートナー間の統合ディレクトリサービスを経由したものを含む)。
•    ユーザーのデスクトップと同期、またはWeb経由で共有されるコンテンツの制御強化(DRM)。情報を自動的に分類できることが望ま しい。Microsoft Azure Information Protectionは、Officeプラットフォームと極めて密接に統合されているため、大半の企業がその採用を検討し、EFSSスイートでこの新しい 標準をサポートするよう要求するでしょう。
•    データガバナンス機能。eDiscoveryやコンテンツ分析、従来のデータ漏洩防止(DLP: Data Leak Prevention)システムへのインターフェースとなるフックなど。また、ベンダーは、ユーザーとパートナーの間の共有活動の分析に機械学習機能を適 用するための調査を開始するでしょう。
•    ブロックチェーン技術の活用。パートナー間での共有活動を変更不可能な形で記録するシステムを提供します。

コンシューマを重視したファイル同期ツールは、どのようなデバイスにあるファイルにでもアクセス可能で、同僚やパートナーと共有できることの価値を実証し ました。企業は、セキュリティやデータガバナンスに対する要件に応えながら、この経験を提供するために、企業向けファイルの同期と共有製品を活用し始めま した。2017年には、企業がMicrosoft Office 365やEMSに向けた大規模な移行を開始して、ハイブリッドクラウドとオンプレミスデータインフラストラクチャの統合ビューを要求し、また、市場の基準 を満たすために、EFSSソリューションのセキュリティ強化をさらに押し進めるに伴って、EFSS市場に急速な革新や変化がもたらされるでしょう。