2020年10月19日  —  Acronis

将来のリモートワークとそのための準備

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Acronis Cyber Disaster Recovery
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新型コロナウイルス感染症の大流行を受け、世界の大部分がロックダウンに入ってから半年が過ぎました。この間、人々がつながり、コミュニケーションを取り、仕事をする方法は劇的に変わりました。世界中の従業員にとって、この変化は、オフィスでの勤務から自宅の書斎やダイニングテーブルにリモートワーク環境を整えるという突然の転換から始まりました。

新たなリモートワーカーがこの転換にどのように対処したのかを評価するため、アクロニスは2020年6月から7月にかけて、全世界で3,400社の企業とリモートワーカーを対象に調査を行い、Acronis Cyber Readiness Reportを作成しました。このレポートでは、組織がコロナ禍への対応として、どの程度、自社のIT運用やサイバーセキュリティ対策を適応させるための備えをしていたのかについて、ITマネージャとリモートワーカーの観点から詳しく調べています。 ここではリモートワーカーの体験について深く掘り下げていきます。

レポート全体の概要については、レポート公開に関するブログをご覧ください。 

リモートワーカーに関する調査結果の要点

・リモートワークに切り替わったとき、世界中のリモートワーカーの半分近くがIT部門から十分なガイダンスを提供されておらず、16 %は何のガイダンスも受けていませんでした。

・リモートワーカーが直面した技術的課題の上位には、Wi-Fi接続、VPNおよび他のセキュリティ手段の使用、社内ネットワークおよびアプリケーションが使用できないこと、が挙げられました。

・88 %の従業員が、コロナ禍の終了後もある程度のリモートワークの継続を希望しています。

・92 %の従業員が、新しい現実に適応するために自社がデジタルトランスフォーメーションツールへの投資を増やすことを望んでいます。

リモートワーカーへのサポートは不十分

組織全体をリモートワーク環境に移行することは、ITチームにとって並外れた努力を必要とする作業でした。このため、残念ながら、このプロセスに関する従業員へのガイダンスの提供は行われなかったか、優先度が下げられました。

世界中のリモートワーカーの47 %が、ITチームから受けたガイダンスが十分ではなかったと回答しています。さらに悪いことに、回答者の16 %は、リモートワーク環境への移行に関するガイダンスを一切受けていませんでした。

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現在のIT環境において、常にアクセスできること、生産性が高いこと、セキュリティ保護されていることはビジネスの成功に不可欠です。従業員への手引きやサポートができなかったことは重大な問題を意味します。この劇的な変化の中で手引きもサポートも得られなかった従業員は、間違いを犯したり、組織のネットワークを必要以上の脅威にさらしたりする可能性が大幅に高くなります。ITプロフェッショナルなら誰でも知っていることですが、技術的な問題を場当たり的に自分で解決せざるを得ない従業員は、ベストプラクティスに従った手続きやプロセスから簡単に逸脱することが、本調査で確認されました。 

接続、プライバシー、セキュリティの課題

ガイダンス不足にもかかわらず、リモートワーク移行後の最大の技術的課題としてITサポートを挙げたのはわずか17 %のリモートワーカーでした。世界的にもっと回答の多かった課題は、Wi-Fi接続(37 %)、VPNおよび他のセキュリティ手段の使用(31 %)、社内ネットワークおよびアプリケーションが使用できないこと(25%)です。

突如として重い負荷のかかった自宅ネットワークに起因するWi-Fi接続の問題は別として、これらの課題が示唆しているのは、巧妙化を増すサイバー攻撃からリモート環境を保護するために必要なサイバーセキュリティソリューションが一般によく知られていないという事実です。

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幸いなことに、このレポートによると、リモートワーカーはこれらの課題に関して忌憚のない意見を述べていました。調査対象となった世界中の組織のほぼ100%が、リモートワークへの移行に応じて新しいテクノロジ-を導入したと回答しました。導入されたソリューションは主に、プライバシーソリューション(VPN、暗号化)、エンドポイント・サイバーセキュリティ・ソリューション(2要素認証、ウィルス対策、脆弱性評価、パッチ管理)、コラボレーションツール(Zoom、Webex、その他)でした。  

将来のリモートワーク

このような課題をよそに、過半数のリモートワーカーが、ロックダウン開始後3か月で、新しい環境で働く態勢がより整ったと回答しました。また、60 %近いリモートワーカーが、組織が最近導入したツールを使用することで、より快適に自宅から働けるようになり、業務の遂行もしやすくなったと感じています。

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実際に、世界中の従業員の88 %が、コロナ禍の終了後もある程度のリモートワークの継続を希望しています。しかし、リモートワークの割合に関しては意見が分かれました。

・35 %の従業員は、80 %以上の時間をリモートで働きたいと希望しています

・32 %の従業員は、80 %以上の時間をオフィスで働きたいと希望しています

・33 %の従業員は、2つの環境で過ごす時間をちょうど半々にしたいと希望しています

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オフィス環境とリモート環境の時間を組織がどのように割り振ったとしても、一時的に広がるリモートワークのサポートをないがしろにしてはなりません。コロナ禍によって従業員は自宅で働く機会を得ました。スムーズとは程遠い移行であったとは言え、大半の従業員がリモートワークによるメリットを魅力的だと感じていることは明らかです。  

従業員が今後の組織に期待すること

今回の調査では、92 %のリモートワーカーが雇用主にとっても同様のメリットがあったと考えていることが判明しました。大多数の従業員が、自社がデジタルトランスフォーメーションツールへの投資を増やして、リモートワークの拡大などのビジネスの新しい現実に適応すると予想しています。

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過去6か月間に従業員が大規模な移行を経験し、リモートワークへの希望が増えていることを踏まえると、リモートワークが引き続き、将来的な働き方の大部分を占めるであろうという妥当な想定が示されます。また、この新たな働き方を維持するには、リモートワークのサポートおよびセキュリティ保護のために設計された新規ソリューションが必要であるという認識が広がっていることが明らかになりました。

Acronis Cyber Protectのご紹介

Acronis Cyber Protect 15は、最近リリースされたサイバープロテクション・ソリューションで、この目的にぴったりな機能を含む包括的なスイートです。ゼロデイ攻撃を阻止するAIベースのふるまい検知、URLフィルタリング、脆弱性評価、ビデオ会議の保護、パッチ管理の自動化などの次世代サイバーセキュリティ機能とデータ保護機能を統合することで、他のどのソリューションよりも迅速にデータとシステムを復元しながら、最新のサイバー脅威を阻止します。

Acronis Cyber Protectの単一ソリューションアプローチは、統合されていないソリューションに伴う複雑さとリスクを解消します。1つのエージェントでシステムパフォーマンスを向上し、競合を排除し、安定性を向上でき、1つの管理インターフェイスで管理タスクとレポート作成タスクを合理化できます。そして、管理するライセンスも1つで済みます。

複数のプロテクションテクノロジーを1つのソリューションに統合できることで、ITチームによるソリューションの習得、導入、管理にかかる時間を短縮できます。また、1つの画面からすべてを管理できるので、管理を合理化し、管理にかかる不要な時間を削減し、総所有コスト(TCO)を削減できます。これにより、組織はコロナ禍が過ぎても敏捷性を維持したまま、リモート環境の生産性とセキュリティを高めることができます。

最後に

今回のAcronis Cyber Readiness Reportでは、突然の劇的な変化から極めて騒然とした状態で始まった世界中の従業員の共通体験を調査しました。しかし、新しいツールやポリシーが導入され、新たな手順が確立されたことで、新たにリモートワークを始めた従業員の一部からは一定の賛同が示されています。現在、大多数のリモートワーカーは、(少なくともある程度は)現在の働き方を維持したいと考えており、そのためには、現代の組織の進化し続けるニーズに対応するために構築された技術への投資を増やすことが非常に重要だと理解しています。  

Acronis Cyber Readiness Reportをすべて読むには、ここからダウンロードしてください(英語)。現代の組織を保護するために設計されたサイバープロテクション・ソリューションの詳細については、Acronis Cyber Protect 15に関するページをご覧ください。

アクロニスについて

アクロニスは2003年にシンガポールで設立されたスイス企業です。アクロニスは、世界15か所のオフィスと50カ国以上で拠点を擁しており、Acronis Cyber Protectソリューションは150カ国に26言語で提供され、2万社を超えるサービスプロバイダーで利用されており75万社を超える企業を保護しています。

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