ストレージ グループまたはデータベースのカスタム パスへの復元

選択したデータベースまたはストレージ グループの復元先を指定します。

注意: Microsoft Exchange Server には、バージョニングに関して独自の制限事項があるので、Acronis Backup & Recovery 11.5 は、データベースまたはストレージ グループを、異なるバージョンの Exchange Server に復元する際に、Exchange Server のバージョンに不一致がある可能性について通知します。この警告によって、復元を実行できなくなるわけではありませんが、Microsoft Exchange Server が復元するデータベースまたはストレージを識別できない場合、復元は失敗します。

選択したデータベース(ストレージ グループ)を新しいデータベース(ストレージ グループ)に復元するには、次の手順を実行します。

  1. [<データベースまたはストレージ グループの名前> の復元先] の右側で、[新規作成] を選択します。
  2. [名前...] をクリックして、データベース/ストレージ グループの一意の名前を指定します。
  3. [データベースのパス] で、新しいデータベースのパスを指定します。
  4. [ログのパス] で、復元されたトランザクション ログ ファイルの保存先を指定します。
  5. 新規として復元する他のデータベースまたはストレージ グループについても手順 1~4 を繰り返します。

既存のデータベースに対して、選択したデータベース(ストレージ グループ)を上書きして復元するには、次の手順を実行します。

  1. [<データベースまたはストレージ グループの名前> の復元先] の右側で、既存のデータベース(ストレージ グループ)のいずれかを選択します。既存のデータベース(ストレージ グループ)は上書きされます(選択したデータベースのプロパティで上書きが許可されている場合)。
  2. 既存のデータベースに上書きして復元する他のデータベースまたはストレージ グループについても手順 1 を繰り返します。

選択したデータベース(ストレージ グループ)をリカバリ データベース(リカバリ ストレージ グループ)として復元するには、次の手順を実行します。

  1. [<データベースまたはストレージ グループの名前> の復元先] の右側で、[リカバリ データベース] または [リカバリ ストレージ グループ] を選択します。リカバリ データベースまたはリカバリ ストレージ グループとして復元できるデータベースまたはストレージ グループは 1 つだけです。
  2. [データベースのパス] で、データベースのロケーションを指定します。
  3. [ログのパス] で、復元されたトランザクション ログ ファイルの保存先を指定します。Exchange 2003/2007 では、復元先のリカバリ ストレージ グループが存在しない場合のみ、ログ ファイルのパスを指定する必要があります。

リカバリ データベース(リカバリ ストレージ グループ)は、Exchange Server 内の特殊な管理データベース(ストレージ グループ)です。それによって、メールボックス データベースをマウントし、そこからデータを抽出できるようになります。取り出したデータは、ユーザーが現在のデータにアクセスすることを妨げることなく、既存のメールボックスにコピーしたり、マージしたりすることができます。

パブリック フォルダ データベースに関する注意: パブリック フォルダ データベースは、リカバリ データベースとしては復元できません(Exchange 2010)。また、リカバリ ストレージ グループに対して復元することはできません(Exchange 2003 および 2007)。パブリック フォルダ データベースが含まれているストレージ グループを復元する場合、復元中にこのデータベースはスキップされます。復元されるストレージ グループに含まれているのがパブリック フォルダ データベースのみの場合、復元タスクは失敗します。

Exchange 2003、2007 に関する注意: 既存のリカバリ ストレージ グループは上書きされます。サーバーに存在していないデータベースを、リカバリ ストレージ グループに復元することはできません。存在しないデータベースが含まれているストレージ グループを復元する場合、復元中にそのデータベースはスキップされます。復元するストレージ グループに、サーバーに存在しているデータベースがまったく含まれていない場合、復元タスクは失敗します。

復元されたデータベースのマウント

復元した後でデータベースをマウントするには、[復元されたデータベースのマウント][マウント] または [Active Restore によるマウント] を選択します。後者の場合、データベースは Acronis Active Restore テクノロジを使用して復元され、ユーザーは Exchange データベースの復元中でも自分の電子メールにアクセスできます。

Exchange 2010 以降でリカバリ データベースをマウントする: 選択したデータベースをリカバリ データベースとして復元する際に、[マウント] または [Active Restore によるマウント] を選択した場合、サーバーにマウントされている他のリカバリ データベースがない場合にのみこのデータベースが自動的にマウントされます。復元する前に、既存のマウント済みリカバリ データベースを手動でマウント解除することをお勧めします。解除しない場合、復元後に、既存のリカバリ データベースをマウント解除して、新しく復元されたデータベースをマウントする必要があります。