カスタム スキームの保持ルール
[保持ルール] ウィンドウで、保存ロケーションにバックアップを保存する期間と、それらのバックアップを後で移動するのか削除するのかを選択します。
保持ルールは、特定のコンピュータで取得されたすべてのバックアップに適用され、この特定のバックアップ計画によって特定のロケーションで実行されます。Acronis Backup では、このようなバックアップのセットはアーカイブと呼ばれます。
バックアップの保持ルールを設定するには
- 次の(オプション(a)および(b)を同時に選択することはできません)いずれかを指定します。
- [次より古いバックアップ:] および/または [次のサイズを超えるアーカイブ サイズ:]
バックアップが、指定した条件(または両方の条件)を満たすまで保存されます。
注: [重複除外格納域] では、ほとんどすべてのバックアップされるデータがアーカイブの外部にあるデータ ストアに保存されます。そのため、[次のサイズを超えるアーカイブ] 条件は無効になり、表示されません。
例:
[次より古いバックアップ: 5 日]
[次のサイズを超えるアーカイブ サイズ: 100 GB]
このように設定すると、バックアップは、5 日間を経過し、かつ、そのバックアップを含んでいるアーカイブのサイズが 100 GB を超えるまで保存されます。
- [アーカイブ内のバックアップの数が次の数を超える:]
バックアップの数が指定した値を超えると、最も古いバックアップが 1 つ以上移動または削除されます。最小の設定は 1 です。
- 指定した条件が満たされた場合にバックアップを削除するのか別のロケーションに移動するのかを選択します。
[OK] をクリックした後に、バックアップの移動先を指定し、そのロケーションの保持ルールを設定することができます。
アーカイブ内の最後のバックアップの削除
この保持ルールは、アーカイブに複数のバックアップが含まれる場合に有効です。これにより、保持ルール違反が検出された場合でも、アーカイブ内の最後のバックアップは保持されます。バックアップ前に保持ルールを適用して、1 つしかないバックアップを削除しようとしないでください。この操作は行えません。1 つしかないバックアップを失ってもかまわない場合は、この代わりに [アーカイブのクリーンアップ] > [バックアップ時に領域が不足した場合] を選択します。
依存関係を持つバックアップの削除または移動
この設定を使用するには、[保持ルール] ウィンドウの [詳細設定を表示] をクリックします。
保持ルールは、一部のバックアップが削除または移動され、その他のバックアップが保持されることを想定しています。アーカイブ内に、相互に依存している増分および差分のバックアップや、それらのバックアップの基になった完全バックアップが含まれている場合はどうなるでしょうか。たとえば、古くなった完全バックアップを削除し、その増分の「子」を保持することはできません。
バックアップの削除または移動が他のバックアップに影響を与える場合、次のいずれかのルールが適用されます。
- 依存するすべてのバックアップが削除の対象になるまでバックアップを保持する(移動)
古いバックアップ(
アイコンでマークされている)は、それに依存しているすべてのバックアップが古くなるまで、保持されます。すべてが古くなると、通常のクリーンアップ中に、チェーン全体が一度に削除されます。古くなったバックアップの次のロケーションへの移動を選択した場合、バックアップは直ちにコピーされます。現在のロケーションからの削除のみが延期されます。
このモードは、長い時間がかかる可能性のある統合の回避に役立ちますが、削除を延期されたバックアップの保存領域が追加で必要になります。アーカイブのサイズやバックアップの保持期間または数が、ユーザーの指定した値を超える場合があります。
このモードは、Acronis Cloud Storage にバックアップをコピーまたは移動するときには使用できません。クラウド ストレージでは、常に完全バックアップであるアーカイブの最初のバックアップを除くすべてのバックアップは増分です。最新のバックアップは常に保持される必要があるので、このチェーンを完全に削除することはできません。
- バックアップを統合する
削除または移動の対象となるバックアップは、依存関係がある次のバックアップと統合されます。たとえば、保持ルールで、完全バックアップを削除しても、次の増分バックアップは保持する必要があるとします。バックアップは 1 つの完全バックアップに結合され、そのバックアップに増分バックアップの日付が付けられます。チェーンの中間から増分または差分のバックアップが削除されると、結果として残されるバックアップの種類は増分になります。
このモードでは、クリーンアップが実行されるたびに、アーカイブのサイズとバックアップの保持期間または数がユーザー指定の範囲内になります。ただし、統合は多くの時間とシステム リソースを消費する場合があります。統合中に作成される一時ファイルのために、格納域に追加の領域も必要です。
Acronis Cloud Storage 以外のアーカイブ ロケーションに対して [次のサイズを超えるアーカイブ] ルールを選択した場合、このモードは使用できません。
統合に関する注意点
統合は削除の 1 つの方法に過ぎず、削除に代わる手段ではないことに注意してください。統合した後のバックアップには、削除されたバックアップ内には存在していて、保持された増分バックアップや差分バックアップには存在していなかったデータは含まれません。