2019年6月13日(木)  — 7 読了までの所要時間(分)
Acronis
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サブスクリプション VS 永続ライセンス:あなたに適しているのは?
誰しも変化が受け入れがたいものだと知っています。いつも同じものばかり食べてしまうといったように些細なことから、ひどい仕事なのにやめられないなど、深刻なものまで様々ですが、慣れ親しんだ安全地帯から出られないせいで私たちはなかなか新しいことに挑戦することができません。長い目で見れば変えたほうが良いとわかっているときでさえもそうなのです。 同じことがソフトウェア業界にも当てはまります。そこでは、製品を購入(買い取り)して使うライセンス形態からクラウドベースのサブスクリプション契約へと置き換える企業が増えつつあります。箱入りの製品を買って棚にインストール用CDを並べるのが好きなユーザーもいるかもしれませんが、サブスクリプションがユーザーにもたらすメリットが、サブスクリプションの革命を推し進めています。事実、ガートナーの予想では、既存のソフトウェア開発会社の80%が、来年早々にはサブスクリプション方式のオプションを提供するだろうというのです。 ではここで、従来型の買い取り方式(永続ライセンスと呼ばれます)とサブスクリプション方式について、それぞれのメリットを説明しながら見ていくことにしましょう。そうすれば、Acronis Backupなどのソリューションを見たときに、どのアプローチが皆さんの会社のニーズに合っているか、おわかりいただけるでしょう。 永続ライセンス 最初にソフトウェアが市販されたとき製品は買い取り方式で販売されていたため、永続ライセンスという形が始まりました。当時、コンピュータハードウェアは高価な投資であり、めったにアップグレードされることはありませんでした。つまり、ソリューションが動いていたシステムは通常、長期間使用されたので、定期的にソフトウェアをアップグレードする必要性がなかったのです。 永続ライセンスはソフトウェアを恒久的に購入するために一括払いをする必要があり、通常、かなりの先行投資をすることになります。ただ、ソフトウェアは数年にわたって使用されることになるため、企業は永続ライセンスの購入を設備投資(CAPEX)に振り分け、数年にわたって減価償却費として計上できるというメリットがあります。 買い取り方式の欠点 ソフトウェアをサブスクリプションで「借りる」よりも自分で「所有する」のを好む人にとって、永続ライセンスは魅力的なのでしょうが、今のデータの使用方法を考えると、そこには深刻な欠点があります。 「永続」という名前が表していること。それは、1つのソリューションに長期間依存することを意味しています。以前ならそれでも構わなかったかもしれませんが、ITニーズの変化やデータ量の増加、オンライン脅威の進化、様々な技術の進歩が目まぐるしい速さで進む現状を考えたとき、永続ライセンスのソフトウェアには皆さんが求める柔軟性があるとは言えないかもしれません。 変化の速度はソリューションそのものにも影響を与えるかもしれません。たとえば永続ライセンスのAcronis Backupの場合、積極的なメンテナンスプランを立て、ソフトウェアアップデートとテクニカルサポートを受ける必要があります。そうしなければ、ソリューションは最新の脅威に対して十分な防御を行えないかもしれません。しかしそれは、一括払いの購入金額に加え、メンテナンス費用が向こう3年間で40%も余分にかかることを意味しているのです。 サブスクリプションはコスト込み インターネットとクラウドの出現により、Acronis Backupのようなソリューションをサブスクリプション方式で提供できるようになりました。ライセンスを更新することができるサブスクリプション方式を選ぶと、ライセンスの「所有権」は得られないかもしれませんが(ソフトウェアを使用するには自分でサブスクリプションを行う必要があります)、サブスクリプションには多くの魅力的なメリットがあります。 まず、初期投資が永続ライセンスよりも少なくて済みます。また、Acronis Backupをサブスクリプション契約すると、自動的にソフトウェアアップデートとテクニカルサポートが含まれるため、メンテナンスプランは不要となります。3年間で30%のコスト削減が可能となるのです。 そのうえ、Acronis Backupのサブスクリプション契約は都度支払い方式のため(1年更新、2年更新、3年更新)、より柔軟にコスト管理を行うことができます。そして必要に応じて簡単にストレージを増やしたり、元に戻したりすることができます。 そして、企業のデータとITインフラストラクチャを1年ごとのサブスクリプションで守ることにより、経理部門はその費用を設備投資から事業費(OPEX)へと変えることができ、予算編成でも予測でもはるかに正確さを期することができるようになります。    最新のサイバープロテクション 経費削減は確かに魅力的ではありますが、サブスクリプションに含まれるアップグレードとサポートの真価は、データやアプリケーション、システムに最新のプロテクションが常に適用されているという安心感が得られることにあります。 たとえば、オンラインの脅威がいかに早く進化しているか考えてみてください。サイバー犯罪者はますます進んだコンピュータ技術を持つようになり、以前よりも早くマルウェアを開発できるようになっています。サブスクリプションにすることで、Acronis Active Protectionが最新のクリプトジャッキング攻撃に対する新しい対策をアップデートしたと同時に、皆さんの会社のリソースは守られるのです。 サブスクリプションだけにある能力 実は、さらなる保護を受けるメリットがあります。サブスクリプションの顧客だけに提供しているクラウドベースの機能があるのです。その内容をご紹介しましょう。 Acronis Backup Service 最新のデータ保護を行います。Acronis CloudでAcronis Management Serverを実行することにより、ハードウェアに投資しなくても高いデータの有効性を保つことが可能になります。 Acronis Disaster Recovery 重要な業務用アプリケーションの障害を自動的に Acronis Cloudにフェイルオーバーして瞬時に重要な作業の可用性を提供し、企業の生産性を最大化します。 Office 365とG Suiteのクラウド間バックアップ Microsoft Exchange Online、 OneDrive for Business、SharePoint Onlineの保護を自動的に行います。 最後に 最終的に、どちらが自分の会社に合っているかを決めるのは、完全に各企業のニーズと優先事項によるでしょう。使用するソフトウェアを所有する必要はあるけれども最新の保護は必要ないのなら(あるいは、追加のメンテナンスコストを負担できる予算があるのなら)、永続ライセンスのままでいいかもしれません。 けれどもサブスクリプションのメリットをじっくり考えると、なぜ今Acronis Backupをサブスクリプション契約し、コストパフォーマンスと柔軟性、強化された保護、クラウドベースの機能を選ぶ企業が増えているのかがお分かりいただけるでしょう。
2019年5月30日(木)  — 6 読了までの所要時間(分)
Acronis
2019年5月30日(木)  — 6 読了までの所要時間(分)
Acronis Cyber Platformへの先行アクセスを開始
4月25日、アクロニスのコアプラットフォームであるAcronis Cyber Platformを開発者、ISV、OEM、サービスプロバイダーなどの皆さんにご利用いただけるよう、開放いたしました。この先行アクセスは、開発者にアクロニスの巨大なエコシステムを利用していただき、さらに充実した機能、アプリケーションの統合を推進することが目的です。 アクロニスの既存サービスの基盤を成すAcronis Cyber Platformは、ソフトウェア開発キット(SDK)とサンプルコードによってサポートされる一連のAPIを備えています。この先行アクセスにより、以前はアクロニスとConnectWise社、Microsoft社、Google社など、一部のインテグレーションパートナーしか利用できなかったプラットフォームが、開発者の皆さんにもご利用いただけるようになります。 解き放たれたサイバープロテクションの可能性 Acronis Cyber Platformを利用することで、開発者は新たなデータソースやデータの保存先を作り、さらに新たなデータ管理機能を活用して、自社のアプリケーションをアクロニスのサイバープロテクションソリューションと統合させることが可能になります。また、アクロニスを自社のアプリケーションやシステム、マーケットプレイスに統合することもできます。 そうすることで、ISVやOEM、サービスプロバイダー、リセラー、顧客は、新たな収益を促進し、自身の、そしてアクロニスのエコシステムのユースケースをより多く解決に導くことができます。アクロニスは現在、5万社のチャネルパートナー、50万の企業、500万人の個人ユーザーからなるコミュニティに貢献しています。   なぜプラットフォームを解放するのか? Acronis Cyber Platformのローンチにより、最新のサイバープロテクションにはデータ保護とサイバーセキュリティ、さらにプライバシーの統合が必要であるというアクロニスのビジョンが形になりました。データはあらゆるデジタルな革新プロジェクトの中心にあり、どのような規模の企業にとってもますます価値あるものとなっています。 その結果、現在のデータに対するニーズは、データの量からデータの様々な用途、さらにデータソースやロケーションの数まで、日ごとに増え続けています。そんなデータを完全に管理・保護するには、サイバープロテクションの5つのベクトルすべて、つまり、データの「Safety(安全性)」「Accessibility(アクセシビリティ)」「Privacy(プライバシー)」「Authenticity(真正性)」「Security(セキュリティ)」 (SAPAS)に取り組むしかありません。 Acronis Cyber PlatformのAPIとSDKは、開発者の求める管理能力、効率性、セキュリティ、そして信頼性を提供します。 管理API: 顧客およびパートナーのサービスとアカウントの自動化、管理、請求書発行のためのマスターAPI。 サービスAPI: サードパーティによる統合サービスやポータルにおけるコアサービスの管理。 データソースSDK: プラットフォーム内のSaaSアプリケーションデータセット、サーバーアプリケーション、IoT、その他のあらゆるデータソースの保護。 データ保存先SDK:  Acronis Cyber Cloudやプライベートクラウド、パブリッククラウド、オンプレミスストレージ、ソフトウェア定義ストレージ、ハードウェア機器など、様々な宛先やロケーションにデータを保管できるようにします。 データ管理SDK: プラットフォーム内のデータを処理・分析し、その後変換・検索・読み取りなどできるようにします。 統合SDK: サードパーティのサービスをAcronis Cyber Cloudに統合できるようにします。 Acronis Cyber Platformの利用について Acronis Cyber Platformは現在、先行アクセスが可能になっています。この期間中、開発者へのサポートも行っており、アクロニスのエンジニアリング、製品管理、事業開発、およびマーケティングのチームからサポートを受けることができます。 Acronis Cyber Platformの最初のプロジェクトは、同プラットフォームの公式発表において行われる一般公開(GA)、公式トレーニング、および認証に参加することができます。公式発表は、今年10月13日から16日までフロリダのマイアミで開催されるAcronis Global Cyber Summit 2019において行われる予定です。 同サミットは、アクロニスが開催する初めてのパートナーおよび顧客向けイベントで、ロバート・ハージェヴェクやエリック・オニールなど、IT業界やサイバーセキュリティにおいて世界的に有名なスピーカーを迎えることになっています。同様のサミットを、9月にはシンガポール、12月にはアブダビで開催する予定です。 ISV、OEM、サービスプロバイダーは、先行アクセス登録ページからAcronis Cyber Platform APIへの先行アクセスをリクエストすることができます。
2019年5月30日(木)  — 7 読了までの所要時間(分)
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2019年5月30日(木)  — 7 読了までの所要時間(分)
Acronis Cyber Platform: アクロニス、開発者に鍵を手渡す
昨今のデジタル世界において、データは組織にとって最も価値ある資産です。データ経済、そしてその主要な原動力であるデータの民主化が、あらゆる場所で市場の勢力図を塗り替えつつあります。新たな産業が生まれる一方で、従来の産業とビジネスモデルが崩壊の道をたどっているのです。さらに、アプリケーション、「モノ」、データ分析、データの格納場所がますます増え続けているため、データ量やデータソースの数が爆発的に増えています。 その結果、ほとんどの組織がデータの管理と保護にまで手が回らなくなっています。 データは貴重です。けれども、失われて二度と見つからなくなることもあれば、盗まれたり、価値を失ったり、操られたりすることもあります。そして、データがビジネス構築を助けたのと同じくらい簡単に、データの消失によって、企業は瞬く間に信用と競争力を脅かされることになるのです。   市場で「データ駆動型」のデジタル転換を成功させようとするとき、従業員、パートナー、投資家、顧客があなたの組織を信用し、効果的にデータを消失、窃盗、改ざんから守ってくれると信じていることを忘れてはいけません  データの管理と保護は難しい 組織は、データ保護のために多額の資金を費やしています。複数のベンダーからテクノロジーソリューションを購入し、複雑なデータ保護プロセスを作り、様々なデータストレージプラットフォームに巨額の予算を充当しています。さらに、増え続けるデータソース(IoT、SaaS、Big Data Analytics)を管理するために、複雑なデータ保護プロセスと制御を構築しています。そんな中、さらに多くのコンプライアンスや規則(GDPR、HIPAA、その他)が生まれています。ITのチャネルベンダーは新たなソリューションを山のように世に送り出し、それに応えていますが、データ保護はその速さにほとんど追いついていません。 攻撃対象となる領域はますます広く多様になってきています。悪党たちも、こちらと同等のコンピュータ能力を持っています。より高度ではないにしても、ほとんどの組織と肩を並べるレベルです。そのため、政府や規制機関は、プロセスやデプロイの方法を変更するよう強く求めています。 こうした背景の下、アクロニスは今こそIT業界をリードする好機であると考えています。顧客やパートナー、IT専門家、アナリストと対話した結果、この問題を解決する唯一の方法は、アクロニスのプラットフォームを公開することだと確信しています。 サイバープロテクションの活性化 4月25日に、アクロニスはAcronis Cyber Platformへの先行アクセスの提供を開始しました。これによって、アクロニスのプラットフォームベースアーキテクチャのコアであるAPI、つまりプラットフォーム型エコシステムへのアクセスが開放されました。私たちはコミュニティの力が、複雑で増え続ける問題を解決することを信じています。 Acronis Cyber Platform の基盤となる6つのAPIとSDK群は、長年の開発と、これまでの統合作業の中で培われた経験の賜物であり、同時にまた、全社を挙げて取り組んできた市場進出モデルの拡大、アクロニスとパートナーの市場機会増大の必然的な結果であると言えます。 私たちは、開発会社、独立系ソフトウェアベンダー(ISV)、OEMメーカー、サービスプロバイダー、その他の皆さんがこのプラットフォームでソリューションを開発し、それらが顧客やユーザーの求めるユースケースに応えていく未来を思い描いています。 たとえば、2021年には310億もの「モノ」がエッジに存在するようになります。エッジにあるIoTやデバイスは、現在、大量の新たなデータとアプリケーションを生成しています。これらは新しいデータソースであるため、従来のデータ保護ツールや技術を適用するのが困難なことが多々あります。けれどもAcronis Cyber Platformに含まれるData Sources and Data Management SDKsを使用すれば、ISVやOEMは自社のIoTデバイスやシステムにサイバープロテクションを組み込むことができ、自身やチャネルパートナーに価値ある新たなサービスを提供することができます。 さらなるユースケース例: Acronis Cyber Platformは、ソフトウェアの開発者に、次のような形で組織や顧客のニーズに応える新たな力を提供します: データを使用する会社の管理下にないデータソースのサイバープロテクションとデータのバックアップ。たとえば、SaaSアプリケーションには通常バックアップ機能がないため、開発者は在庫システムや財務システムなどの新しいSaaSアプリケーションにサイバープロテクションを追加することができます。これによって、開発者は、バックアップデータがローカルの特定デバイス、またはパブリックやプライベートクラウドに保管され、確実に財務およびコンプライアンスの要件を満たす保管先に格納されるようにすることができます。 様々なソースからのデータをパワフルに分析・処理できるようにします。たとえば、「検索」機能を持たないアプリケーションを使用して作ったデータを探し出すことができる、ディープサーチ機能などの機能を追加することができます。あるいは、プラットフォームのデータにカスタム暗号化方式を追加して、特定の業界や政府によるコンプライアンス規定に準拠するようにすることもできます。 アクロニスのチャネルパートナーがソリューションをバンドリングし、顧客にITサービスを提供できるようにします。これにより、顧客や個人ユーザーにマネージドサービスを提供し、SaaSアプリケーションのサイバープロテクションをサポートすることができます(以前は、Acronis Cyber PlatformとAcronis Cyber Platform Marketplaceの一部が利用できませんでした)。 Acronis Cyber Platform:先行アクセスプログラム 今後数か月にわたり、プラットフォームに先行アクセスするパートナーと開発者は、アクロニスのエンジニアリングチーム、製品管理チーム、サポートチーム、事業開発チーム、およびマーケティングチームからサポートを受けることができます。要件を満たすプロジェクトをあらゆるレベルでサポートし、フィードバックを集めながらパートナーをサポートし、2019年10月13日から16日までマイアミで開催されるAcronis Global Cyber Summitでのパートナーのソリューションの発表と、ユースケースの紹介を支援していきます。 Acronis Global Cyber Summitでは、Acronis Cyber Platformを一般公開します。それ以降は、世界中の開発者や企業が新しい開発者用ポータルにアクセスできるようになります。ポータルでは、パブリックAPIのドキュメンテーション、サンプルコードを入手し、コミュニティに参加するためにサインアップをすることができます。また、サミットではセッションを開催し、開発者はアクロニスのエンジニアリングチームや製品管理チームのサポートのもと、プラットフォームでの認証を受けることができます。Acronis Cyber Platformに関するさらに詳しい情報はこちら。
2019年4月17日(水)  — 7 読了までの所要時間(分)
Acronis
2019年4月17日(水)  — 7 読了までの所要時間(分)
AI、クラウド、IoT、エッジ、5G: データの山の生成 – #IDCDirectionsの調査結果から
現在、ほぼあらゆる産業のあらゆるレベル、業界、さまざまな使用事例、そしてほぼすべてのチーム内において変化が起きているエキサイティングな時代です。経理や人事、セールス、マーケティング、製造ライン、倉庫の在庫管理システムに至るまで、あらゆるものが機器で制御され、データが収集・分析されています。「計測できないものは制御できない」というトム・デマルコの名言が、擦り切れてしまいそうなぐらいです。 先日、アクロニスチーム数名でIDC Directions 2019に参加しました。毎年開催されるこのイベントでは、IDCのアナリストコミュニティがクライアントを迎え、ハイレベルな調査概要を発表し、テクノロジーが進んでいく方向、猛スピードで迫りくる未来に対して個人や各組織が準備できることについて意見を発表します。 これはとても有益な場です。   来るデジタル変革 クラウドコンピューティングによって、単にコスト効率よくデータを保存するだけでなく、自由にデータを分析して価値を引き出すことができるようになりました。もういい加減聞き飽きたと思われるかもしれませんが、それでも「デジタル変革」を求める動きは現実です。事実、IDCは今年のデジタル変革に伴う支出は1兆2,500億ドルに上ると見ています。 この日、多くの会話やセッションの中で、デジタル変革の事例が共有されました。大規模な小売店のターゲット社が、毎日、何千という店舗に2つから4つの新たなソフトウェアアップデートをプッシュ配信するというものから、クルーズ会社のカーニバルクルーズライン社が乗客にデジタル体験を楽しんでもらおうと、クルーズ中、船内のどこでも使えるパワフルなワイヤレス端末を提供したというものまで、実にバラエティ豊かでした。 そして、この変革はまだ始まったばかりです。IDCは、2019年にどれほどの支出がデジタル変革に充てられているか、その一例を示しました。 遠隔ヘルスモニタリング(40億ドル) 組立製造業の自動オペレーション(370億ドル) サイバー脅威の検知および防御 (26億ドル) これらすべての使用事例において保管・分析用のデータが生成され、場合によっては長期間の保存が必要になります。 近隣とコミュニティ 2021年には310億の「モノ」がエッジ(ネットワークの末端)へとつながります。すべてのモノが、サービスを提供する700万のエッジから3万9,000のコアデータセンターにデータを送ります。エッジが登場して、組織は困難に直面し、データが持つ力をコントロールしていくことになります。 一部の企業や産業にとっては、それは生きるか死ぬかの問題となるでしょう。なぜなら、競争力をつけるためにプロセスを変化し、増加する規制に対応し、カスタマーエクスペリエンスを向上させ、サイバーセキュリティの脅威から守り、かつてライバルであった相手を新しい「近隣」のパートナーに変えて、共に拡大するプラットフォームのコミュニティに参加する必要があるからです。 オープニングの基調講演でIDCのチーフアナリストのフランク・ジェンズは、私たちは「プラットフォームとコミュニティ」の時代に突入しており、クラウド、モバイル、ソーシャル、ビッグデータなど、この10年で開発された技術はその不可欠な要素となっていくだろうと述べました。この重要なコンセプトは、最も広く共有されているものの1つです。次の時代にはAIやIoT、ブロックチェーン、ナチュラルインターフェースによってイノベーションが大規模に加速化し、こうした技術力を飛躍的に拡大させるでしょう。   フランクはさらに、2022年までにはすべての新しいアプリの90%が、マイクロサービスアーキテクチャを搭載し、生産性向上アプリの35%がクラウドネイティブになるという調査結果を報告しました。また、2018 年から2023年までの間にソフトウェア開発業者は5億に上る新しいアプリを開発するだろうと述べました。これは過去40年間で開発されたアプリの数に匹敵します。   私たちを阻むもの 推定で70%の組織が有能なIT人材の発掘に苦しんでいます。たとえば今、IT企業で必要なスキルトップ5は、サイバーセキュリティおよびデータセキュリティ、ITサービスマネジメント、クラウドソリューションおよびテクノロジー、そしてデータ分析ですが、それらのスキルを持った人材はどれも見つけるのが非常に難しく、能力の高い人材には費用がかかります。しかし彼らには、ITをエッジで成功させることができるスキルと経験があるのです。 IDCは、エッジで成功するため3つのカギとして、「障害のない接続」「摩擦のない資産配分」「障害のないオペレーション」を挙げました。 1つのロケーションにおいて、組織環境を配備して管理するデータセンター、インフラ、ネットワーク、チームのすべてを完全にコントロールしなければならない場合、IT運用は困難なものになります。 エッジによって、ネットワーク接続 、インフラを配備する作業員のスキル、多数のソフトウェアツールの管理、世界中のエッジのベンダーなど、数えきれないほどの領域で潜在的な摩擦が生まれます。「摩擦なし」になるためにそうした障害を低減するという強力なコンセプトは、優れたプラットフォーム、ソフトウェア、自動化、インフラ、そして人々にかかっているのです。 最後に どんな組織も単独で存在しているわけではなく、デジタル時代への変換の必要性は迫っています。つまり、皆さんと皆さんのリーダーは、覚悟を決めて組織の文化、戦略、財政、プラットフォームを近代化し、貴重なデータの山を生成するエッジという現実に適応していく必要があるのです。 アクロニスのパートナー、そしてパートナーがクライアントに提供するアクロニスのソリューションは、あらゆる規模の組織がデータを守り、一部では組織変革を行う助けとなっています。Acronis Service Provider Program の詳しい情報、またはパートナーを見つけるにはここをクリックしてください。