バックアップはパソコンのライトユーザーにこそ必要

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Acronis Cyber Disaster Recovery

多くの人がパソコンのバックアップは必要だと認識しているだろう。だが、そうした認識に反して、多くの人がバックアップをしていないのが実情だろう。そこで改めてバックアップの必要性を、バックアップソフト「Acronis True Image(アクロニス・トゥルーイメージ)」をリリースしているアクロニス・ジャパンの高橋正弘さんに聞いてきた。

―――まず基本的なことですが、なぜパソコンのバックアップが必要なのでしょうか?

高橋 誰もが実感していると思いますが、あらゆるものがデジタル化し、パソコンに保存しているデータが多くなっているというのが実情です。例えば、以前はフィルムと紙焼きプリントで保存していた写真も、今では多くの人がデジタルカメラで撮った“データ”で保存していると思います。写真だけではなく、動画に関しても同じですね。以前はテープだったのが、デジタルデータで撮っています。そうしたデータは、ハードディスク(以下:HDD)の故障などで一瞬にして消失してしまうリスクがあります。しかも対策の練られていないパソコンに、一括して保存してあるのですから、危険ですよね。

―――パソコンのHDDが壊れることは多いのでしょうか?

高橋 当社が1,000人のパソコンユーザーにアンケートを取った結果だと約35.1%の人が、パソコンのHDDが壊れた経験があると回答しています。

―――それだけ多くの人が、パソコンのHDDが壊れた経験をしているというのは驚きですね。

高橋 そうですね、アンケートの結果を見て、私も驚きました。十数年前に比べてWindowsもMacもOSの安定性は増していますが、HDD自体が壊れる危険性は、それほど少なくなっていないということですね。さらに、データ消失のリスクは、HDDの故障だけではありません。ユーザーが誤って、意図せずに大事なデータを削除してしまう、というケースもあります。そうした際も、バックアップさえ取ってあれば大丈夫です。

―――確かに私も、特に写真ですが、あったはずの写真がないということが過去に何度かありました。でも、例えば写真のデータのバックアップであれば、写真データの入ったフォルダーだけを外付けHDDに逃がしておくということで対処できるような気がするのですが。

高橋 もちろんそうです。なくしてはいけないものだけを集めたフォルダーをパソコンの中に整理しておき、そのフォルダーだけを定期的に外付けHDDやフラッシュメモリーにコピーしておく。そうしたことでバックアップをする方法は、非常に有効です。ただし、多くのパソコンユーザーが、それほどパソコンの中を整理していないのではないでしょうか。大事なデータ、残しておくべきデータが、パソコンのどこに保存してあるのかすらわからない、というパソコンユーザーが多いと思います。特にプライベートで使っているパソコン、あまりパソコンを使わないユーザーに、そうした傾向が多いように思います。さらにその方法だと、ユーザー自らが定期的にバックアップする、ということを習慣にしなければいけません。これは大変なことです。

―――なるほど、デスクトップが雑然としている私のことを言われているような気がします(笑)。時々はパソコンを整理しようと思うのですが、定期的に行うというのは、難しいですね。

高橋 そうなんです。でも、そうした人は特別なのではなく、多くの人がそうだということだと思います。そこで「Acronis True Image」は、例えば一週間に一度は指定した時間に、パソコン内のデータを丸ごと外付けHDDなどに自動バックアップすることができるように設定できます。

―――私はAppleのMacを使っていて、そうしたバックアップには「Time Machine」が用意されています。この「Time Machine」と「True Image」の違いはどこにあるんでしょう?

高橋 「Time Machine」は、決められた仕組みの枠内でしか使えません。その規定が、少し厳しく感じる方もいるのではないでしょうか? 例えば、保存先に外付けHDDを指定しようとすると、その外付けHDDを丸ごと「Time Machine」専用にしなければいけない。一方の「True Image」は、そうした制約が少ない。専用のHDDを用意する必要がなく、外付けのUSB HDDでもいいし、大容量のUSBフラッシュメモリーでも大丈夫です。

―――それではノートパソコンユーザーの場合は、どうバックアップを取ればよいでしょうか?

高橋 定期的に外付けHDDなどを繋げていただく方法が一般的です。また、バックアップ用にクラウド上のストレージサービスも用意していますので、併用するのもよいでしょう。このサービスは、デスクトップパソコンを使っているユーザーにもオススメです。例えば地震や洪水などで被災して、バックアップしていた外付けHDDを壊したり紛失したりしても、大事なデータを守れるからです。使い方も外付けHDDを利用する際と同じで、非常に簡単です。

 ―――つまり、そのクラウドサービスに外付けHDDと同じようにバックアップできるということですか?

 高橋 そうです。インターネット環境に接続していれば、外付けHDDを使うのとまったく同じ感覚で、クラウド環境にバックアップされていきます。さらにスマートフォンからもデータにアクセスできるので、ストレージサービスとしても利便性が高いです。デスクトップでもノートパソコンでも、大事なデータをより安心して守るために、外付けHDDなどの物理的なデバイスと併せ、このクラウドサービスにバックアップしておくことをオススメします。

 【まとめ】

 高橋さんの話を聞いて感じたのは、バックアップは、パソコンのライトユーザーにこそ必要だということ。なぜなら、まだしっかりとバックアップの必要性を感じていない、つまりバックアップ対策を取っていない確率が高いライトユーザーは、これからデータを消失する危険性がとても高いからだ。

 そして「Acronis True Image」は、使い方が簡単という意味で、ライトユーザー向けと言えるだろう。例えば高橋さんの話にもあったが、Appleの「Time Machine」は、バックアップ先の外付けHDDを、「Time Machine」専用に設定する必要があるなど、ライトユーザーには制約が多いと感じる仕様だ。それに対して「Acronis True Image」は、外付けHDDであれば使い途中のHDDでも、保存可能な容量が残っていれば利用できる。ソフトを起動し、自分のパソコン内のデータを「どのストレージ」に保存するかを決めるだけでバックアップが開始され、迷いようがないのだ。

 バックアップの必要性を感じ、それをストレスなく行える「Acronis True Image」をライトユーザーにこそ使ってもらいたい。

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