【イベントレポート】Acronis Backupセミナー開催

データ保護・クライアントバックアップ、OS移行はアクロニスにお任せ

 

 昨今、バックアップ対象のデータも変化し、クラウドへのシフト、エンドポイントデバイスの多様化などが進んでいます。一方で、日々脅威を増すサイバー攻撃への対処、自然災害を想定したDR/BCP対策など企業におけるデータ保護対策の再検討が急務となっています。セミナーではクライアントPCのバックアップ、サーバーOSの移行、仮想環境バックアップを中心に、アクロニス製品の機能を紹介しました。

 

■PCバックアップ用に世界で広く利用されているAcronis Backup 12.5

 2019年8月1日、東京大手町の大手町ファーストスクエアカンファレンスで、アクロニス・ジャパンは「Acronis Backup セミナー データ保護・セキュリティ、クラウドバックアップはアクロニスにお任せ!」を開催しました。

セミナーでは最初に「クライアントバックアップはアクロニスにお任せ!」と題して、アクロニス・ジャパンのパートナー・トレーナーである井本 大貴(いもと だいき)がWindows10への移行計画をどのようにすべきか、また、アクロニスがどのようなソリューションを提供できるかについて講演しました。

 

 

2020年1月には、Windows7の延長サポートが終了します。Windows7を使い続けた場合、最新のパッチが適用されず、脆弱性などセキュリティ面でリスクをはらみ、マルウェアや攻撃の対象になる可能性が高まります。

 

その一方で、Windows10のアップデートにおいてもリスクがあるものの、2017年10月から、Windows10では標準バックアップが非推奨になりました。「企業のデータの内、重要なデータの大半はクライアントPCに保存されているといわれます。PCとデータの危機は突然やってくるので、危機に直面するかしないかではなく、いつ直面するかを考えた、データ保護対策が必要です」と井本は語ります。

 

バックアップにはファイルやフォルダ単位のバックアップと、OSやアプリケーション、設定などシステムを丸ごとバックアップするイメージバックアップの2つがあります。システム障害、マルウェアやランサムウェアへ感染した場合を考えるとイメージバックアップが有効です。アクロニスはイメージバックアップの元祖として、15年以上製品を提供、世界中で50万社以上が利用しています。アクロニスのクラウドを使えば、100GB保存でもPC1台あたり月額60円で済むこともあり、最近ではイメージバックアップが主流になっています。

 

アクロニスの企業向け製品であるAcronis Backup 12.5は世界で広く利用されているイメージバックアップソフトです。ひとつのソリューションで企業のIT環境全体を保護するサイバープロテクションで、20以上のプラットフォームをサポート、単一のコンソールでバックアップ・復元を管理します(図1)。「Windows/Linux稼働中にすべての情報をイメージで丸ごと取得、取得した情報を丸ごと復元します。バックアップはひとつの圧縮ファイルとして保存され、エクスプローラーから参照可能で、ドラッグ&ドロップで取り出すこともできます」(井本)。

 

 

図1.20以上のプラットフォームをサポートするAcronis Backup 12.5

 

バックアップアーカイブもAcronis Backup 12からは永久増分で複数世代を保持、単一アーカイブ内で重複を排除、統合処理でシステムに負荷がかからない形式になりました。また外付けディスクがない場合、エクスプローラーや他のアプリケーションから認識できない、Acronis専用パーティションを作って保存できます。「Acronis Cloud Storageを使えば、アクロニスのクラウドへのバックアップも可能です。転送はAcronis独自のプロトコルを使用し、ランサムウェアによるアクセスを遮断、ディスク装置やテープ装置を追加することなく、データを隔離することができます」(井本)。

 

■PC導入・キッティングの工数を削減するAcronis Snap Deploy

 

Acronis Backup 12.5の管理はオンプレミスの管理サーバー、もしくはAcronisのクラウドのいずれかを選ぶことができ、クラウドバックアップでは管理サーバーは不要です。またMacのイメージバックアップとベアメタル復元が可能で、iOS/Androidの主要データやMicrosoft Office365メールもバックアップできます。

 

加えて、ランサムウェアおよびクリプトジャッキング対策といった自衛機能を備えた最先端のデータ保護を行うAcronis Active Protectionも備えています。AIベースのふるまい検知型のランサムウェア対策機能で、バックアップアーカイブとAcronisソフトウェアを保護します。

 

 Acronis Backup 12.5は物理サーバーごと、仮想ホストごと、クラウドインスタンスごと、メールボックスごとに1ライセンスというライセンス体系で購入しやすく、永続(買切り)とサブスクリプションが選べるシンプルなライセンス体系になっています。

 

次に紹介したのがPCの導入やキッティングで大きな効果を発揮するAcronis Snap Deployです(図2)。マスターとなるマシンの完全な複製(マスターイメージ)を作成、それを他のマシンに完全コピーします。これによって、インストール、設定作業が不要になるため、大幅な工数削減が可能になり、品質も担保されます。「一般的なPCを1台セットアップするのに、6時間ほどかかりますが、1Gbイーサーネットでハードディスクを60GB利用したとして、配置時間は15分です。一般的なセットアップの24分の1の工数で設定することができます」(井本)。一斉展開が可能なため、セットアップ台数が多い場合には膨大な工数の削減ができます。例えばPC200台をセットアップする時間は合計1200時間です。1人で6台を同時に作業した場合でも約1ヶ月以上の期間が必要となり、作業ミスが発生する可能性があります。これに対して、Acronis Snap Deployを使って、20台の同時配置を設定すると、約2時間半で終了、工数は80分の1になります。「これが評価されて、現在、PCのキッティングセンターにおける利用が激増しています。その他にも教育機関やインターネットカフェなどでの利用も拡大しています」(井本)。ライセンスは任意のコンピュータで1回の配置を行うライセンスと、特定のコンピュータで配置を無制限に行えるライセンスがあり、用途に応じて選ぶことができます。

 

 

 

図2.PC導入/キッティングで活用出来るAcronis Snap Deploy

 

■サポート終了によるOSの移行、仮想環境バックアップにも力を発揮

 

続く第2部では、「仮想環境V2V、バックアップはアクロニスにお任せ!」と題して、井本がWindows Server 2008サポート終了後の対応について講演しました。

 

2020年1月に、Windows Server 2008のサポートが終了します。終了後の選択肢として、最新OSへのアップデート、Azureへの移行、延長セキュリティ更新プログラム利用による延命、サイバー攻撃の脅威があるサポートなしでの延命、の4つがあります。「アクロニスの製品にはOSの移行ツールとして使えるものが多くあります。具体的にはオンプレミスのWindows &Linux OSを任意の保存先にバックアップし、異なる環境への移行テクノロジーであるUniversal Restoreを利用して、別のロケーションの仮想マシンに復元します(図3)。Universal Restoreはドライバーの違いを吸収し、起動のための設定を確保して移行をツールで行います」(井本)。Azureへ移行はオンプレミスからHyper-Vまでがアクロニス、Hyper-VからAzureへはAzureの機能をそれぞれ利用して、2段階で行います。

 

一方、ハードウェアの保守切れに伴うOSの移行では、バックアップとベアメタル復元による移行、レプリケーションによる仮想マシンの移行の2つの方法があります。バックアップとベアメタル復元はUniversal Restoreを使い、ライセンスはそのまま引き継いで使え、差分も吸収します。レプリケーションによる仮想マシンの移行はアクロニスのプロキシエージェントを使って、仮想マシン単位で行います。スケジュールによる変更ブロックの検出と転送も可能で、負荷も少なく、ダウンタイムを最小化できます。

 

最後にAcronis Backup 12.5による仮想環境のバックアップについて見ていきます。vSphere環境ではAcronis Backupエージェントインストール型、エージェントレスの仮想アプライアンス型とWindows サーバー型の3つの構成を用途に応じて選ぶことが可能です。仮想アプライアンス型は中継サーバーが不要で最もシンプルで、使い勝手も良いです。Windowsサーバー型はサーバーを外出しするので、ライセンスが必要になります。一方、Hyper-V構成はエージェントインストール型とエージェントレス型の2つの構成から選択できます。

 

仮想環境の保護で便利な機能がFlashbackです。変更ブロックのみを復元するテクノロジーで、RTOを短縮でき、通常2時間20分かかる復元が、25分で可能になります。また、Acronis Instant Restoreはバックアップアーカイブから直接仮想マシンを起動します。仮想マシンの動作に必要なデータのみ展開するのでRTOを数分にすることができ、暫定的な復元に最適です。「アクロニスはバックアップ機能を全て備えたAcronis Backup 12.5 All-In-Oneアプライアンスを提供しています。インストールするだけで、管理サーバーとアプライアンスの展開を1回で簡単に行えます。ぜひとも検討してください」と井本は最後に述べました。

 

 

図3.Acronis製品を、OSをイメージで移行するツールとして利用