2019年5月30日(木)  — 7 読了までの所要時間(分)
Acronis
2019年5月30日(木)  — 7 読了までの所要時間(分)
Acronis Cyber Platform: アクロニス、開発者に鍵を手渡す
昨今のデジタル世界において、データは組織にとって最も価値ある資産です。データ経済、そしてその主要な原動力であるデータの民主化が、あらゆる場所で市場の勢力図を塗り替えつつあります。新たな産業が生まれる一方で、従来の産業とビジネスモデルが崩壊の道をたどっているのです。さらに、アプリケーション、「モノ」、データ分析、データの格納場所がますます増え続けているため、データ量やデータソースの数が爆発的に増えています。 その結果、ほとんどの組織がデータの管理と保護にまで手が回らなくなっています。 データは貴重です。けれども、失われて二度と見つからなくなることもあれば、盗まれたり、価値を失ったり、操られたりすることもあります。そして、データがビジネス構築を助けたのと同じくらい簡単に、データの消失によって、企業は瞬く間に信用と競争力を脅かされることになるのです。   市場で「データ駆動型」のデジタル転換を成功させようとするとき、従業員、パートナー、投資家、顧客があなたの組織を信用し、効果的にデータを消失、窃盗、改ざんから守ってくれると信じていることを忘れてはいけません  データの管理と保護は難しい 組織は、データ保護のために多額の資金を費やしています。複数のベンダーからテクノロジーソリューションを購入し、複雑なデータ保護プロセスを作り、様々なデータストレージプラットフォームに巨額の予算を充当しています。さらに、増え続けるデータソース(IoT、SaaS、Big Data Analytics)を管理するために、複雑なデータ保護プロセスと制御を構築しています。そんな中、さらに多くのコンプライアンスや規則(GDPR、HIPAA、その他)が生まれています。ITのチャネルベンダーは新たなソリューションを山のように世に送り出し、それに応えていますが、データ保護はその速さにほとんど追いついていません。 攻撃対象となる領域はますます広く多様になってきています。悪党たちも、こちらと同等のコンピュータ能力を持っています。より高度ではないにしても、ほとんどの組織と肩を並べるレベルです。そのため、政府や規制機関は、プロセスやデプロイの方法を変更するよう強く求めています。 こうした背景の下、アクロニスは今こそIT業界をリードする好機であると考えています。顧客やパートナー、IT専門家、アナリストと対話した結果、この問題を解決する唯一の方法は、アクロニスのプラットフォームを公開することだと確信しています。 サイバープロテクションの活性化 4月25日に、アクロニスはAcronis Cyber Platformへの先行アクセスの提供を開始しました。これによって、アクロニスのプラットフォームベースアーキテクチャのコアであるAPI、つまりプラットフォーム型エコシステムへのアクセスが開放されました。私たちはコミュニティの力が、複雑で増え続ける問題を解決することを信じています。 Acronis Cyber Platform の基盤となる6つのAPIとSDK群は、長年の開発と、これまでの統合作業の中で培われた経験の賜物であり、同時にまた、全社を挙げて取り組んできた市場進出モデルの拡大、アクロニスとパートナーの市場機会増大の必然的な結果であると言えます。 私たちは、開発会社、独立系ソフトウェアベンダー(ISV)、OEMメーカー、サービスプロバイダー、その他の皆さんがこのプラットフォームでソリューションを開発し、それらが顧客やユーザーの求めるユースケースに応えていく未来を思い描いています。 たとえば、2021年には310億もの「モノ」がエッジに存在するようになります。エッジにあるIoTやデバイスは、現在、大量の新たなデータとアプリケーションを生成しています。これらは新しいデータソースであるため、従来のデータ保護ツールや技術を適用するのが困難なことが多々あります。けれどもAcronis Cyber Platformに含まれるData Sources and Data Management SDKsを使用すれば、ISVやOEMは自社のIoTデバイスやシステムにサイバープロテクションを組み込むことができ、自身やチャネルパートナーに価値ある新たなサービスを提供することができます。 さらなるユースケース例: Acronis Cyber Platformは、ソフトウェアの開発者に、次のような形で組織や顧客のニーズに応える新たな力を提供します: データを使用する会社の管理下にないデータソースのサイバープロテクションとデータのバックアップ。たとえば、SaaSアプリケーションには通常バックアップ機能がないため、開発者は在庫システムや財務システムなどの新しいSaaSアプリケーションにサイバープロテクションを追加することができます。これによって、開発者は、バックアップデータがローカルの特定デバイス、またはパブリックやプライベートクラウドに保管され、確実に財務およびコンプライアンスの要件を満たす保管先に格納されるようにすることができます。 様々なソースからのデータをパワフルに分析・処理できるようにします。たとえば、「検索」機能を持たないアプリケーションを使用して作ったデータを探し出すことができる、ディープサーチ機能などの機能を追加することができます。あるいは、プラットフォームのデータにカスタム暗号化方式を追加して、特定の業界や政府によるコンプライアンス規定に準拠するようにすることもできます。 アクロニスのチャネルパートナーがソリューションをバンドリングし、顧客にITサービスを提供できるようにします。これにより、顧客や個人ユーザーにマネージドサービスを提供し、SaaSアプリケーションのサイバープロテクションをサポートすることができます(以前は、Acronis Cyber PlatformとAcronis Cyber Platform Marketplaceの一部が利用できませんでした)。 Acronis Cyber Platform:先行アクセスプログラム 今後数か月にわたり、プラットフォームに先行アクセスするパートナーと開発者は、アクロニスのエンジニアリングチーム、製品管理チーム、サポートチーム、事業開発チーム、およびマーケティングチームからサポートを受けることができます。要件を満たすプロジェクトをあらゆるレベルでサポートし、フィードバックを集めながらパートナーをサポートし、2019年10月13日から16日までマイアミで開催されるAcronis Global Cyber Summitでのパートナーのソリューションの発表と、ユースケースの紹介を支援していきます。 Acronis Global Cyber Summitでは、Acronis Cyber Platformを一般公開します。それ以降は、世界中の開発者や企業が新しい開発者用ポータルにアクセスできるようになります。ポータルでは、パブリックAPIのドキュメンテーション、サンプルコードを入手し、コミュニティに参加するためにサインアップをすることができます。また、サミットではセッションを開催し、開発者はアクロニスのエンジニアリングチームや製品管理チームのサポートのもと、プラットフォームでの認証を受けることができます。Acronis Cyber Platformに関するさらに詳しい情報はこちら。
2019年4月17日(水)  — 7 読了までの所要時間(分)
Acronis
2019年4月17日(水)  — 7 読了までの所要時間(分)
AI、クラウド、IoT、エッジ、5G: データの山の生成 – #IDCDirectionsの調査結果から
現在、ほぼあらゆる産業のあらゆるレベル、業界、さまざまな使用事例、そしてほぼすべてのチーム内において変化が起きているエキサイティングな時代です。経理や人事、セールス、マーケティング、製造ライン、倉庫の在庫管理システムに至るまで、あらゆるものが機器で制御され、データが収集・分析されています。「計測できないものは制御できない」というトム・デマルコの名言が、擦り切れてしまいそうなぐらいです。 先日、アクロニスチーム数名でIDC Directions 2019に参加しました。毎年開催されるこのイベントでは、IDCのアナリストコミュニティがクライアントを迎え、ハイレベルな調査概要を発表し、テクノロジーが進んでいく方向、猛スピードで迫りくる未来に対して個人や各組織が準備できることについて意見を発表します。 これはとても有益な場です。   来るデジタル変革 クラウドコンピューティングによって、単にコスト効率よくデータを保存するだけでなく、自由にデータを分析して価値を引き出すことができるようになりました。もういい加減聞き飽きたと思われるかもしれませんが、それでも「デジタル変革」を求める動きは現実です。事実、IDCは今年のデジタル変革に伴う支出は1兆2,500億ドルに上ると見ています。 この日、多くの会話やセッションの中で、デジタル変革の事例が共有されました。大規模な小売店のターゲット社が、毎日、何千という店舗に2つから4つの新たなソフトウェアアップデートをプッシュ配信するというものから、クルーズ会社のカーニバルクルーズライン社が乗客にデジタル体験を楽しんでもらおうと、クルーズ中、船内のどこでも使えるパワフルなワイヤレス端末を提供したというものまで、実にバラエティ豊かでした。 そして、この変革はまだ始まったばかりです。IDCは、2019年にどれほどの支出がデジタル変革に充てられているか、その一例を示しました。 遠隔ヘルスモニタリング(40億ドル) 組立製造業の自動オペレーション(370億ドル) サイバー脅威の検知および防御 (26億ドル) これらすべての使用事例において保管・分析用のデータが生成され、場合によっては長期間の保存が必要になります。 近隣とコミュニティ 2021年には310億の「モノ」がエッジ(ネットワークの末端)へとつながります。すべてのモノが、サービスを提供する700万のエッジから3万9,000のコアデータセンターにデータを送ります。エッジが登場して、組織は困難に直面し、データが持つ力をコントロールしていくことになります。 一部の企業や産業にとっては、それは生きるか死ぬかの問題となるでしょう。なぜなら、競争力をつけるためにプロセスを変化し、増加する規制に対応し、カスタマーエクスペリエンスを向上させ、サイバーセキュリティの脅威から守り、かつてライバルであった相手を新しい「近隣」のパートナーに変えて、共に拡大するプラットフォームのコミュニティに参加する必要があるからです。 オープニングの基調講演でIDCのチーフアナリストのフランク・ジェンズは、私たちは「プラットフォームとコミュニティ」の時代に突入しており、クラウド、モバイル、ソーシャル、ビッグデータなど、この10年で開発された技術はその不可欠な要素となっていくだろうと述べました。この重要なコンセプトは、最も広く共有されているものの1つです。次の時代にはAIやIoT、ブロックチェーン、ナチュラルインターフェースによってイノベーションが大規模に加速化し、こうした技術力を飛躍的に拡大させるでしょう。   フランクはさらに、2022年までにはすべての新しいアプリの90%が、マイクロサービスアーキテクチャを搭載し、生産性向上アプリの35%がクラウドネイティブになるという調査結果を報告しました。また、2018 年から2023年までの間にソフトウェア開発業者は5億に上る新しいアプリを開発するだろうと述べました。これは過去40年間で開発されたアプリの数に匹敵します。   私たちを阻むもの 推定で70%の組織が有能なIT人材の発掘に苦しんでいます。たとえば今、IT企業で必要なスキルトップ5は、サイバーセキュリティおよびデータセキュリティ、ITサービスマネジメント、クラウドソリューションおよびテクノロジー、そしてデータ分析ですが、それらのスキルを持った人材はどれも見つけるのが非常に難しく、能力の高い人材には費用がかかります。しかし彼らには、ITをエッジで成功させることができるスキルと経験があるのです。 IDCは、エッジで成功するため3つのカギとして、「障害のない接続」「摩擦のない資産配分」「障害のないオペレーション」を挙げました。 1つのロケーションにおいて、組織環境を配備して管理するデータセンター、インフラ、ネットワーク、チームのすべてを完全にコントロールしなければならない場合、IT運用は困難なものになります。 エッジによって、ネットワーク接続 、インフラを配備する作業員のスキル、多数のソフトウェアツールの管理、世界中のエッジのベンダーなど、数えきれないほどの領域で潜在的な摩擦が生まれます。「摩擦なし」になるためにそうした障害を低減するという強力なコンセプトは、優れたプラットフォーム、ソフトウェア、自動化、インフラ、そして人々にかかっているのです。 最後に どんな組織も単独で存在しているわけではなく、デジタル時代への変換の必要性は迫っています。つまり、皆さんと皆さんのリーダーは、覚悟を決めて組織の文化、戦略、財政、プラットフォームを近代化し、貴重なデータの山を生成するエッジという現実に適応していく必要があるのです。 アクロニスのパートナー、そしてパートナーがクライアントに提供するアクロニスのソリューションは、あらゆる規模の組織がデータを守り、一部では組織変革を行う助けとなっています。Acronis Service Provider Program の詳しい情報、またはパートナーを見つけるにはここをクリックしてください。