紛失や削除してしまったパーティションを簡単に復元する方法

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予想外のエラーメッセージほど厄介なものはありません。ファイルやドキュメントの保存に使用しているパーティションの場合は特に厄介です。

残念ながらコンピューターをどれだけ丁寧に扱っても災害は起こります。幸い、恐ろしいエラーメッセージが表示されてもパーティションを修復できる可能性があります。

パーティションを回復することができるかどうか、何が起こったのか、失われたパーティションを見つけて、復元を簡単にする復元ユーティリティの手順を確認しましょう。さらに、システムに関する将来の問題を防ぐ方法について考えてみましょう。

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HDD Partition Recovery

パーティションの紛失/削除の一般的な原因

パーティションが見つからないというエラーメッセージが表示された場合、当然のことながら「何が起きているのか?」と思います。パーティションの紛失や削除には下記の原因が考えられます。

  1. 偶発的な削除: ハードドライブの管理に問題が発生し、誤って必要なパーティションを削除したり、特定のパーティションをクリーンアップするときに誤ってボリューム全体をクリーンアップするなどの操作は、専門家でも起こしてしまう可能性があります。
  2. データの破損: パーティションテーブルはウイルスや不完全なディスク操作によって損害を受けることがあり、パーティションの紛失につながることがあります。
  3. 停電: 突然の電力サージまたは停電がパーティションにアクセスできなくなる等のドライブ動作に影響を与える可能性があります。
  4. 不良セクタ: ディスク上の不良セクタにより、パーティションがオペレーティングシステムを誤認識する可能性があります。

幸いなことに、パーテーションの紛失を見つけた後にすぐに行動すれば、削除されたパーティションを復元できる可能性があります。

タイミングが重要な理由

通常、パーティションが削除されるとシステムはハードドライブ上の該当場所への割り当てを削除し、必要に応じてそのメモリのセクションの上書きを可能にします。しかし、ディスクの該当部分に触れない限り、回復ユーティリティを使用してパーティションを復元することができます。

コンピューターを使用するほど、ハードドライブの該当部分が新しいデータで上書きされる可能性が高くなります。 したがって、失われたパーティションを回復する可能性は、復元を早く試みるほど、そしてハードドライブへのアクセスが少ないほど向上します。

紛失したパーティションの修復方法

USBや外付けディスク(DVD、CD、Blu-rayなど)から起動する復元ツールを使えば、パーティションデータが保存されているハードドライブのセクションを、誤って上書きすることを防ぐことができます。Acronis Disk Director 12のブータブルメディアに含まれているAcronis Recovery Expert ウィザードは、リカバリ時に使いやすいツールです。

Acronis Disk Directorをブータブルメディアで起動して[ツール]に移動し、メニューから[Acronis Recovery Expert]を選択します。 ウィザードが起動し、削除されたパーティションを検出して復元プロセスが案内されます。

パーティションは自動または手動で復元できます。

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Acronis Recovery Expert

自動モードで復旧

自動モードは素早く簡単にベーシックディスク上のすべての削除されたパーティションを見つけて復旧します。

1.[復旧モード]ウィンドウで、[自動]を選択します。

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Automatic Recovery Mode

2.削除したボリュームの検索ウィンドウに移動します。このツールは、削除されたボリュームについてすべてのベーシックディスクをスキャンします。最初のステップで未割り当て領域を確認します。未割り当て領域が見つかると、削除されたボリュームの検索を開始します。

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Searching for deleted volumes

削除されたボリュームが見つかると、ツールが残りのディスクの検索を続けている間にボリュームリストに表示されます。スキャンが完了すると、[次へ]ボタンが有効になります。

検索結果に何も表示されない場合は、アプリケーションを閉じるか、Completeメソッドを使用して検索するように指示されます。この方法はハードディスクをセクタごとにスキャンします。 もっと徹底的に検査できますが時間もかかります。完全な方法で見つかったボリュームがない場合は、ツールを閉じるように指示されます。

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Partition Recovery

3.検出されたボリュームが[修復されたボリューム]ウィンドウに表示されます。必要なボリュームをハードディスク構造の場所を選ぶと、[次へ]をクリックします。

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Recovering Volume

4.[続行]をクリックしてボリュームの修復を開始します。

手動モードで復旧

復旧の管理をさらに希望するなら手動復旧モードがあります。この方法では検索方法、検索するディスクや復旧するボリュームを指定できます。

1.[復旧モード]ウィンドウで、[手動]を選択します。

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Manual recovery mode

2.未割り当て領域を選択するウィンドウで、削除されたボリュームが配置されていた未割り当て領域を選択します。削除されたボリュームの場所がわからない場合は、すべてのベーシックディスク上の未割り当て領域をすべて選択します。

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Unallocated space selection

3.[検索方法]ウィンドウで、検索方法について2つの選択肢があります。

高速モードは、選択されたディスクのすべてのシリンダの両側の始まりをチェックします。時間がかからず、ほとんどの場合削除されたボリュームをすべて見つけるためこの方法がおすすめです。

完全モードは、前述したように選択したディスク上のすべてのセクタをより徹底的にチェックしますが、時間がかかります。

4.[削除済みボリュームの検索]ウィンドウで、選択したすべてのディスクの削除済みボリュームをスキャンします。検索が続行されると、削除されたボリュームがリストに表示されます。自動モードと同じくボリュームが見つからな買った場合、ユーティリティを閉じるように指示されます。ただし自動復旧モードとは異なり、即時復旧のために削除されたボリュームを選択するために検索全体が終了するまで待つ必要はなく、 ボリュームを選択するだけでそのステータスがUndeletedに変わり、[次へ]ボタンが有効になります。

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Searching for deleted volumes

5.[Recovered Volumes]ウィンドウで、選択したすべてのボリュームがハードディスク構造の位置に正しく置かれていることを確認し、[次へ]をクリックします。

6.[続行]をクリックしてボリュームの復元を開始します。

単純なリカバリパーティションの使用は可能か

ほとんどのシステムでは、製造元がハードドライブの一部をリカバリパーティションとして作成します。この中には工場出荷時のシステムのイメージが含まれています。これらの目的は、システムをリセットする必要がある場合、リカバリパーティションを使用してリセットを実行するためです。

製造元によってインストールされたデフォルトのリカバリパーティションでは、システムが工場出荷時の設定に復元します。つまり、コンピューターを箱から出してから追加したアプリ、ファイルや設定のカスタマイズはすべて消えてしまいます。そのため、ネイティブリカバリパーティションは最後の手段としてのみ使用しましょう。

将来の修復を簡単にするために

新しいコンテンツを削除せずにシステムを復元する方法が必要な場合は、外付けハードドライブに保存しているシステムのフルイメージバックアップの定期的な作成がおすすめです。フルイメージバックアップは、パーティション、オペレーティングシステム、環境設定、アプリ、ドキュメント、写真、ファイルなど、すべてのデータをキャプチャするため、システム全体の復旧において最も迅速な方法です。

リカバリパーティションと異なり、フルイメージバックアップはプログラムの再ロード、最新のバージョンへの更新やすべてのファイルの再作成の時間が不要になります。また、元のハードドライブに障害が発生した場合は、外付けハードドライブに保存することでシステムを新しいハードウェアに移行することになるため、保存されているリカバリパーティションへのアクセスは拒否されます。

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