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Acronis Cyber Disaster Recovery

By: キャンディッド・ヴュースト(Candid Wüest)アクロニスサイバープロテクション研究所担当バイスプレジデント

ランサムウェア攻撃により、先週約2日間、日本最大級の貨物港の業務が麻痺しました。

この事件は、名古屋港のターミナル管理システムがダウンし、システムが復旧するまでの7月4日朝から6日午前まで、貨物の積み下ろしがストップしたものです。同港の主要顧客であるトヨタ自動車は、この事故による生産とサプライチェーンへの影響はなかったとしています。いくつかの報道では、この攻撃はランサムウェア集団「LockBit」によるものとしています。

これは典型的なランサムウェア攻撃とみられ、予防と検知が可能なものです。また、このようなことが起きてしまった場合には、事業継続戦略によって事業の中断を最小限に抑えることが重要です。

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現在のところ、サイバー犯罪者が要求した金額や、どのようにシステムに侵入したのか、どれだけの機密データが盗まれたのかは公表されていませんが、今回は名古屋統一ターミナルシステムで発生したランサムウェア攻撃ということで、コンテナの積み下ろしが中断し、サイバー攻撃が物理的な日常生活に影響を及ぼす可能性があることを改めて示しました。

当社のサイバープロテクション研究所(CPOC)調べでは、2023年6月、日本はランサムウェアによる攻撃で世界第4位にランクされています。日本はここ数年間、ランサムウェア攻撃の標的の上位に頻繁に上がっています。アクロニスで保護された監視対象の全コンピュータのうち、5%でデータの暗号化を試みるランサムウェアがブロックされており、この数字はランサムウェア攻撃の最終段階を示しています。

アクロニスではこのほど、サイバーセキュリティの傾向の詳細と、プロテクションのための実践的なヒントについて報告したサイバー脅威レポート2023年上半期アップデート版(英語)も公開しています。日本語での概要はこちらのプレスリリースをご参照いただき、現在のサイバー脅威についてより深く知っていただければと思います。

アクロニスについて

アクロニスは2003年にシンガポールで設立されたスイス企業です。アクロニスは、世界15か所のオフィスと50カ国以上で拠点を擁しており、Acronis Cyber Protectソリューションは150カ国に26言語で提供され、2万社を超えるサービスプロバイダーで利用されており75万社を超える企業を保護しています。

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