2020年11月17日
プレスリリース

アクロニスがサイバープロテクションのグローバル展開を拡大し、 MPCアライアンスに加盟

個人データや専門的なデータのセキュリティとプライバシーを向上させる革新的なテクノロジーに対する業界の意識を高め、その導入採用を促進させるという目標を共有し、活動に取り組んでいる組織からなるグローバルな団体に加盟しました

※本リリースは2020年11月10日にスイスのシャフハウゼンで発表されたプレスリリースの抄訳です。

サイバープロテクションのグローバルリーダーであるアクロニスは、本日、MPCアライアンスに加盟したことを発表しました。MPCアライアンスは、マルチパーティ計算(Multi-Party Computation: MPC)という安全性の高い暗号化テクノロジーの導入によってデータのセキュリティとプライバシーを向上させるというミッションを持つ組織のグローバルな団体です。

MPCとは、デジタルセキュリティのための数学的な手法のひとつで、信頼できるサードパーティや物理的に安全なデバイスへの依存度を減らし、デジタルフットプリントのプライバシーとセキュリティを維持することを目的としています。デジタルフットプリントは、ここ数年で規模が大きくなり、価値も高まってきましたが、誤使用や盗難に弱いという面もあります。

MPCは暗号化のサブフィールドのひとつです。MPCを利用することで、複数の参加者が、互いや第三者にデータを一切開示することなくそれぞれが所有するプライベートデータを使用して、1つの入力に関する関数を計算することができます。また、一部のデータが破損してしまった場合でも、出力の正確性を保証しながら計算を行うことが可能です。

アクロニスでは、今日の安全性、アクセシビリティ、プライバシー、真正性、セキュリティに関する課題(サイバープロテクションの5つのベクトル)に対応する、革新的なサイバープロテクションソリューションの開発にあたって、MPCテクノロジーを採用しました。アクロニスの製品やサービスは、全世界で、550万を超える個人や企業および組織のお客様にご利用いただいています。

現在使用されているMPCの例としては、パブリックブロックチェーンや許可型ブロックチェーン上のトランザクションを承認するデジタル署名の生成に使用するプライベートキーの保護や、クラウドに格納されているデータの保護などが挙げられます。また、トランザクションの認証に使用するデジタル署名の生成やコードの証明、IDの検証、匿名アンケートの円滑化、複数のブロックチェーンやクラウド、ブラインドオークションの複数のデータセットの計算におけるプライバシーの保護などにも利用されています。

MPCの研究活動は多岐にわたりますが、アクロニスではシンガポールのナンヤン理工大学(NTU)と協力して、企業対企業(B to B)のトランザクションや企業対政府機関(B to G)のトランザクションに使用できる安全なMPCプラットフォームの実現を目指して、革新的な暗号化テクノロジーと安全なデータ管理テクノロジーの開発に取り組んでいます。このプラットフォームが実現すれば、共有データの安全性や機密性を維持しながら、複数の信頼済みでない参加者と暗号化データを共有できるようになります。

アクロニスのテクノロジープレジデントであり共同創業者のスタニスラフ・プロタソフ(Stanislav Protassov)は次のように述べています。「マルチパーティ計算は、アクロニスが大きな関心を寄せている分野で、かなりの研究リソースを費やしてきました。当社のサイバープロテクションソリューションにMPCテクノロジーを導入、統合することは、入力内容を受け取り、機密性を維持した状態で計算しつつも、入力内容に関するデータは一切公開しない信頼できるサードパーティのソリューションを導入することに似ています。たとえば、アクロニスのお客様の場合、ベンチマーキングやビジネスインテリジェンスのレポート作成を、ベースにある重要度の高いデータを開示することなく、機密性を維持した状態で行うことができます」

MPCアライアンスについて
アライアンスのメンバーは次のとおりです。AcronisAlibaba GroupAMISARPAAtomrigs LabsBolt LabsCosmianCryptoworthCurvCybavoCyberneticaDigital GarageFragmentixI4PIJS TechnologiesInpherITRIJuzixMYKEYNth PartyNTTPartisiaPenta SecurityPlatONPRIVEcommsQEDITQredoSalesforceSepiorSpherityThresh0ldTruthShareTsingJiao Information ScienceUnbound TechXkeyXtendrZenGo。MPCアライアンスは、Sepior、Unbound、ZenGoによって着想・発足されました。アライアンスメンバーは、現在の、そしてこれから誕生するオンライン市場にMPCが利益をもたらすということ、そして、アライアンス(同盟)として協力することで、意識の向上、障害の緩和、オンラインサービスの優れたプライバシーとセキュリティの採用の促進に役立つということを共通の信念としています。実際の問題を解決するためにMPCの開発や適用を行っている企業は、アライアンスに加盟して、市場の意識を高め、MPCの採用を促進させる取り組みに参加することができます。詳細な情報については、www.mpcAlliance.orgを参照してください。LinkedInFacebookTwitterInstagramTelegramでMPCアライアンスをフォローすることもできます。



アクロニスについて:
アクロニスは、マネージドサービスプロバイダー(MSP)、中小企業(SMB)、およびエンタープライズ企業のIT部門向けに、ネイティブに統合されたサイバーセキュリティ 、データ保護、およびエンドポイント管理を提供するグローバルなサイバープロテクション企業です。アクロニスの効率性に優れたソリューションは、最小限のダウンタイムで最新のサイバー脅威を特定、防止、検出、対応、修復、復元し、データの完全性とビジネスの継続性を確保するように設計されています。 アクロニスは、多様で分散したIT環境のニーズを満たす独自の機能により、MSP向けに市場で最も包括的なセキュリティソリューションを提供しています。

アクロニスは2003年にシンガポールで設立されたスイス企業です。アクロニスは、世界中に45の拠点を擁しており、Acronis Cyber Protectソリューションは150カ国に26言語で提供され、2万社を超えるサービスプロバイダーで利用されており75万社を超える企業を保護しています。
プレス連絡先:
Katya Turtseva
VP of Communications