理由 データやシステムをウイルスの侵入やハッカーの攻撃から保護するために、ユーザーはすべてのPCもしくはMacにウイルスソフトウェアをインストールする必要があります。
しかし、ウイルスソフトウェアは下記のデータを喪失する7つの原因からはあなたのコンピュータを守ってくれません:
- ハードウェア故障
- 人的ミス
- デバイスの紛失や盗難
- 自然災害
- 事故
- ソフトウェア障害
- ソフトウェアのアップグレードまたはアップデートに伴って起こりうる障害
いくつかのデータ喪失の例を見てみましょう。あなたのPCまたはMacが盗まれ、そのデータのバックアップを取っていなかったとしましょう。ウイルスソフトウェアは「デジタル盗難」からデータを守ってはくれますが、実際の盗難からデータを守ることはできません。もしバックアップをとっていれば失うものはあなたのPCもしくはMacだけであり、デジタルデータを失うことはありません。
ここでひとつだけ言っておきたいのは、イメージバックアップソフトウェア製品を使用してシステムまるごとをバックアップしていれば、ウイルスの攻撃やシステム障害の際にも攻撃前にとっておいたバックアップで元通りに復旧するということです。イメージバックアップについては来週詳しくお話します。
ハードディスクドライブ(HDD)がクラッシュした!
データ喪失の原因の1つ、それはハードウェアの故障です。ハードウェアの故障の中で一番データ喪失の原因になり得るのが、ハードディスクドライブ(HDD)の故障です。
HDDは皆さんが考えている以上に壊れやすいものです。HDDには故障しやすいいくつかの動作パーツがあります。例えば、磁気素材でコーティングしてある高速回転するディスクや、ディスクの上をわずかに浮上しながらデータの読み書きをする磁気ヘッドのついたアクチュエータ、電気信号を受け取り磁気コーティングされた磁気インパルスに書き込む磁気ヘッドなどです。皆さんのファイルデータはこのディスクの表面の磁気コーティングの中に存在するのです。
ドライブの故障が起きると、様々な原因によりデータを喪失することがあります。
- HDDの電源を落とした際、アクチュエータはディスクの上からヘッドを移動させ所定位置に戻ります。この時、きちんと動作しない場合ヘッドがディスクに触れてディスクがクラッシュすることがあります。
- 小さなチリやホコリがヘッドとディスク表面の間に入り込むとヘッドがクラッシュすることがあります。
- 突然の停電もヘッドが誤った情報を書き込む原因になります。
- ドライブ内部の回転基盤の故障により、ディスク操作が不可能になる場合があります。
- ディスクの磁気エリアがダメージを受ける場合もあります。こういった問題あるセクターはヘッドクラッシュの原因にはなりませんが、データ喪失の原因にはなりえます。
最近の調査によると、メーカーやモデルによって違いがあるものの、3年以上正常に稼働するHDDは全体の97%から74%という結果が出ています。つまり最悪の場合、HDDの4台に1台は3年経たずに故障するということです。
ハードディスクドライブの故障はどうしたら回避できる?
- 組み込み後はコンピュータからHDDを外さないこと
- コンピュータの電源が入っているときに動かしたり、振ったり、ぶつけたりしないこと。ノートパソコンをお使いの場合は液晶を開いたまま移動等しないこと
- PCケースの中身をきれいにしておくこと
- きちんとファンが動くことを確認し、熱暴走を起こさせないこと
- 一日に何度もコンピュータの電源をオン/オフしないこと
- 停電に備え、無停電電源装置(UPS)を使うこと
- 何よりも大切なのはシステムのバックアップをとることです。バックアップさえとっておけば、上述した7つのデータ喪失する原因が起きたとしても、あなたのデジタルライフは守られます。
アクロニスについて
アクロニスは2003年にシンガポールで設立されたスイス企業です。アクロニスは、世界15か所のオフィスと50カ国以上で拠点を擁しており、Acronis Cyber Protectソリューションは150カ国に26言語で提供され、2万社を超えるサービスプロバイダーで利用されており75万社を超える企業を保護しています。